企業のAI投資は81.3%が増加も支出の3分の2が利用コスト ファインディ調査
ファインディ株式会社は、従業員300名以上の企業でAI関連投資の予算に関与する435人を対象に実施した、企業のAI投資の配分に関する実態調査の結果を発表しました。調査によると、81.3%の企業で全社のAI関連投資額が増加している一方、支出の66.4%がライセンス料やインフラなどAIを利用・稼働させるためのコストに充てられている実態が明らかになりました。また、AI投資の成果として事業アウトカムを最重視する企業は23.4%にとどまり、業務・オペレーション改善を重視する傾向がみられます。
AI関連投資は8割超で増加し利用・稼働コストが支出の中心に
全社のAI関連投資額の前年度比について尋ねたところ、「大幅に増加(1.5倍以上)」が28.0%、「増加」が53.3%となり、合わせて81.3%の企業が投資額を増やしていると回答しました。「減少(減少1.9%+大幅に減少0.9%)」は2.8%にとどまっています。年間規模では「5,000万円以上」が56.1%、「1億円以上」が36.4%を占めました。従業員規模別では、1,000名以上で「5,000万円以上」が75.4%に達した一方、300〜999名では26.2%でした。


全社のAI関連投資で最も金額が大きい費目は、「AIサービス・SaaSツールのライセンス料」が31.8%、「AI向けインフラ・計算資源」が17.8%、「AI API利用料(従量課金)」が16.8%でした。これらを合わせた「AIを利用・稼働させるためのコスト」は66.4%に達しています。一方、「自社開発の人件費」(12.1%)、「外部委託・コンサルティング費用」(7.5%)、「教育・研修費用」(7.5%)を合わせた「AIを作る・育てるコスト」は27.1%にとどまりました。また、AI API利用料(従量課金)を上位3費目に挙げた企業は47.7%となっています。

AI関連予算の管理方法については、「全社一括の予算枠がある」が56.1%、「部門ごとに予算を持つ」が27.1%、「両方がある」が10.3%でした。
投資強化は情シスと開発が中心で成果指標は業務改善に偏重

今後1年のAI投資方針について10の業務領域を尋ねたところ、「強化する」の割合が高かったのは「情報システム」(69.2%)、「ソフトウェア開発・エンジニアリング」(56.1%)、「商品企画・プロダクトマネジメント」(50.5%)、「研究開発」(48.6%)でした。人事・総務(53.3%)や経理・財務・法務(47.7%)などのバックオフィス領域では「現状維持」が約半数を占め、「縮小する」と「撤退する」の合計は全10領域で1割以下にとどまっています。

AI投資の成果として最も重視する指標では、「コスト削減」(26.2%)、「スピード」(17.8%)、「品質向上・ミスの低減」(10.3%)の業務・オペレーション改善3項目が計54.2%を占めました。対して、「売上・利益への貢献」(15.0%)を含む事業アウトカム3項目(売上・利益、顧客満足、新規事業の創出)は計23.4%で、「新しい事業・サービスの創出」は3.7%と8指標中最下位でした。

AIの用途別の効果実感では、「文書作成・要約」が80.7%、「情報検索・調査」が76.8%、「データ分析」が74.6%となった一方、「企画・アイデア出し」は効果実感が65.4%となり、「期待したが効果が出なかった」が全8用途中最も高い15.7%でした。現場が挙げる活用の障害としては、「使いこなすスキルが不足している」(53.7%)、「セキュリティ上の制約」(43.9%)、「業務プロセスが整備されていない」(32.0%)、「AIの回答精度が不十分」(29.6%)が挙がっています。

開発領域における品質測定の課題と経営・現場の指標のずれ
開発部門に対し、AI生成コードに起因する本番環境での不具合・障害について尋ねたところ、「比較できる実績・データがない/把握していない」が35.9%となり、非開発部門における業務上のミス・やり直しの把握状況(16.8%)と比べて19.1ポイント高くなりました。この回答をした層では、「経営から効果説明を求められていない」が38.3%(それ以外の層は4.8%)、「部門でAI活用の効果を測定していない」が36.2%(それ以外の層は4.8%)となっています。
開発領域のAI投資効果の経営における把握状況では、「判断できる材料(指標・データ)がない」は5.8%にとどまった一方、「データはあるが、経営と開発現場で見ている指標が異なる」が40.7%、「経営と開発現場が共通の指標・データで議論できている」が44.2%となりました。自社内の開発部門が担っている企業では共通指標で議論できている割合が57.1%だったのに対し、グループ会社・子会社が関わる企業では27.0%でした。

調査および会社概要
【調査概要】
- 調査方法:インターネット調査(マイティモニターよりランダムに抽出)
- 調査期間:2026年8月6日(木)〜8月10日(月)
- 調査対象:全国の20~69歳の男女のうち、従業員300名以上の企業でAI関連投資の予算に関与している方(最終決裁の意思決定に関与している方、または自部門のAI予算・AIツールの意思決定に関与している次長・課長クラス以上の方)
- サンプルサイズ:435サンプル
- 調査主体:ファインディ株式会社
- 調査実施機関:株式会社インテージ
※ファインディ株式会社の利用ユーザーに対する調査ではありません。
【ファインディ株式会社について】
- 会社名:ファインディ株式会社 / Findy Inc.
- 所在地:東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー 5階
- 代表者:代表取締役 山田 裕一朗
- コーポレートサイト:https://findy.co.jp/
本記事はファインディ株式会社の発表をもとに作成されています。
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