富士通が量子アプリ開発ソフトOpenQARPをオープンソースで一般公開
富士通株式会社は、量子アプリケーション開発ソフトウェア「Open Quantum Application Research Package」(コードネーム:OpenQARP(code name))をオープンソースソフトウェアとして、2026年9月15日にグローバルで一般公開を開始した。
本ソフトウェアは独自アルゴリズムを含む100種類以上のソフトウェア部品を備えており、組み合わせることで量子アプリケーション開発の効率化が期待できる。2026年2月よりβ版が先行提供されており、すでに80団体以上への提供実績がある。
汎用部品と独自アルゴリズムによる開発効率化
OpenQARP(code name)は、量子状態準備や量子フーリエ変換など70種類以上のビルディングブロックと、それらで構成された20種類以上のアルゴリズムを提供する。Noisy Intermediate-Scale Quantumデバイス向けのSubspace-Search Variational Quantum Eigensolverや、Fault Tolerant Quantum Computing向けの量子位相推定などが含まれる。
社内での実践例として、量子化学アプリケーションの開発においてADAPT-VQEアルゴリズムを実装する際、Pythonで約130行必要だったコードを約40行に削減できた実績があるという。さらに、Unitary pair Coupled Cluster DoublesやDensity of States Quantum Phase Estimationといった同社独自のアルゴリズムも部品として収録されている。
PCからスーパーコンピュータまで多様な実行環境に対応
本ソフトウェアは、Pythonが動作する一般的なPC環境へのインストールのほか、ソースコードからビルドすることでNVIDIAのCUDA-Qと連携し、GPUアクセラレーション環境での量子回路実行が可能となる。
また、プロセッサ「A64FX」を搭載したスーパーコンピュータ「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX700」1,024機で構成される40量子ビットの状態ベクトル型量子シミュレータ環境にも対応している。今後は研究を進める「STARアーキテクチャ」を想定したシミュレーション環境などへも順次対応する予定だとしている。
NVIDIA Director of Quantum ProductのSam Stanwyck氏は、OpenQARP(code name)におけるCUDA-Qの活用について、適切なオープンツールが量子アプリケーションの大規模化を支援し実用化を後押ししている旨をコメントしている。
- 正式名称:Open Quantum Application Research Package (OpenQARP (code name))
- 公開日:2026年9月15日
- 公開バージョン:v0.1.0
- OSSライセンス:Apache License, Version 2.0
- ソースコード:https://github.com/OpenQARP/openqarp
- ドキュメント:https://openqarp.github.io/openqarp/
本記事は富士通株式会社の発表をもとに作成。
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