Salesforce、実務に特化したAIエージェント群を発表 長期タスク実行にも対応
米国Salesforceは2026年9月11日、セールスやサービス、コマース、従業員体験、バックオフィスなどの業務を担う新しい「job-ready agents」のポートフォリオを発表しました。Customer 360と連携し、企業がSalesforceに保有する顧客コンテキストやビジネスプロセスを活用して業務を実行します。あわせて、数日から数週間にわたって目標を追求できる長期タスク実行環境「long-horizon runtime」などの新機能も明らかにしました。
業務に合わせて設計された実務対応エージェントを提供
企業がゼロから構築することなく導入できるよう、各業務に必要なスキルやアクション、データモデルを備えたAIエージェントが用意されます。各エージェントは自社の業務方法に合わせてカスタマイズが可能です。
提供される主なエージェントは以下の通りです。
- Casey(ヘルプエージェント):音声、SMS、WhatsApp、Webチャットにわたるカスタマーサービスの問題を解決(一般提供中)
- Paige(ITおよび人事部門の従業員サービスエージェント):Slackやポータルなどを通じてリクエストを解決(一般提供中)
- Carter(ショッパーエージェント):商品の発見、比較、疑問解消、チャット決済による購入完了を支援(一般提供中)
- Hunter(営業エージェント):リサーチから顧客へのアプローチまで営業パイプラインを担当(日本での提供時期は未定)
- Marshall(サプライチェーンエージェント):バックオフィスプロセスを統括し、手作業の自動化と監査記録を提供(日本での提供開始時期は未定)
- Piper(インバウンドパイプライン創出エージェント):Webサイトと受信ボックスを横断してパイプラインへの誘導と選別を実施(一般提供中)
- Fin(カスタマーエージェント):複雑な顧客体験のワークフローを解決(一般提供中)
各エージェントはオープンソース言語「Agent Script」により、推論と決定論的ルールを組み合わせて動作を細かく設定できます。
数日から数週間にわたる長期タスクへの対応
Salesforceは、AIエージェントが単一のやり取りにとどまらず、長期間にわたって目標を追求できるようにする実行環境「long-horizon runtime」を構築しました。
この環境では、営業担当者からの依頼を測定可能な目標へと変換し、計画策定やタスク実行を自律的かつ管理下で進めることができます。これを支える要素として、セッションをまたいで進捗を保持する「メモリ(記憶)」、状況変化に応じて計画を再開・軌道修正する「持続的な実行力」、ユーザーの指示に基づき動作を調整する「動的ステアリング」の3つの機能が備わっています。Hunterが同環境で稼働する最初のAIエージェントとなります。
Agentforceプラットフォーム向けには、従業員との協働やエージェント同士の連携を促進する機能も展開されます。
- Agentforce CoworkerのAIスキル:従業員がタスク完了方法を一度教えることでノウハウを展開可能(パイロット提供中、2026年秋に一般提供開始予定)
- マルチAIエージェントオーケストレーション:複数のAIエージェントが連携して業務を実行(一般提供中)
- Agent Optimizer:AIエージェントのライフサイクル全体でテストやセッショントレース分析を行い、パフォーマンスを継続的に改善(2026年10月に一般提供開始予定)
なお、同社によると、AgentforceとSlack全体における利用単位であるAWU(Agentic Work Units)は累計70億AWUに達しており、そのうち第2四半期単独で32億件を記録したとしています。
本記事はSalesforceの発表をもとに作成されています。
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