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スペースシードHD、インドネシアのガジャ・マダ大学と廃棄物リサイクルで意見交換

スペースシードホールディングス株式会社は2026年8月15日、インドネシア・ジョグジャカルタ特別州のガジャ・マダ大学(Universitas Gadjah Mada、UGM)国際部(Office of International Affairs、Bulaksumur F.13)を訪問し、廃棄物のリサイクルに関する意見交換を実施しました。訪問にはAAI株式会社(アジア・アフリカ リサーチ・コンサルティング&インベストメント)会長の中村廣秀氏や、PT Awina Sinergi International代表取締役社長のAnanda Setiyo Ivannanto氏らが同席しました。双方は、排出源での分別を前提としたバイオテクノロジーの活用により、環境改善と経済的合理性を両立できる可能性があるとの認識を共有しました。

ジョグジャカルタ特別州では、広域の最終処分場であったPiyungan最終処分場(TPA Piyungan)の段階的な閉鎖以降、都市廃棄物の収集・処分の受け皿不足が地域の重要課題となっています。埋立地の逼迫や有機性廃棄物の分解に伴う温室効果ガスの発生は、環境負荷だけでなく自治体の財政負担を押し上げる要因にもなっています。

医療廃棄物の容量不足も指摘されています。2019年時点の保健省の集計によると、インドネシア全国2,820の病院と9,884の保健センターから1日あたり約290トンの医療廃棄物が発生する一方、許可を受けた処理業者10社(約170トン/日)と焼却炉を保有する87病院(約60トン/日)を合わせた処理能力は約220トンにとどまり、日々約70トンが未処理のまま残る計算です。同州においても、B3(有害・有毒)廃棄物の管理義務を負う78の病院に対し、焼却炉の稼働許可を得ている病院は1施設のみと報告されています。

分別を前提としたバイオテクノロジー活用の可能性

UGM Faculty of BiologyのTyas Ikhsan Hikmawan 氏(ガジャ・マダ大学 パートナーシップ・グローバル関係局 国際協力課長)らとの意見交換では、生物学的処理において投入される有機物の性状が品質を左右するため、排出源における分別の徹底が技術導入の必須要件である点が確認されました。分別が実現すれば、高額な前処理設備に頼らずに資源化が可能となります。

分別された有機性廃棄物に対しては、ブラックソルジャーフライ(BSF/アメリカミズアブ)による生物変換やコンポスト(堆肥)化が有効な選択肢として挙げられました。BSFは有機物を短期間で減量しつつ幼虫を飼料原料に、残渣を土壌改良材として活用できます。また、コンポスト化も農業分野の需要と結びつけることで資源循環が成立します。これらの手法は埋立・焼却に伴う環境負荷を抑えるだけでなく、収集運搬費や最終処分費の削減、有価物の産出という経済効果をもたらし、従来型のごみ処理と比較しても費用面で成立し得るとされています。

小規模分散型と現地技術によるアプローチ

有機性廃棄物は水分を多く含むため、長距離輸送はコストと環境負荷が増加します。そのため、排出源の近くに小規模な設備を分散配置し、地域単位で処理を完結させる構成が技術面・経済面の双方で合理的であるとの見解で一致しました。

この方針は、現地で開発・運用できる技術(inovasi teknologi lokal)による分散型の解決を目指すUGMの取り組みと合致しています。UGM工学部のLKFT UGM(Lembaga Kerjasama Fakultas Teknik)は地元企業のPT Adil Makmur Sentosaと共同で、二段燃焼室を備えた処理能力150kg/時の医療廃棄物焼却炉を設計・製作しました。WHO基準(1200℃以上・滞留時間2秒以上)に対する数値流体力学(CFD)解析で初期設計の滞留時間が0.198秒だったところ、整流板の追加により3.74秒まで改善したほか、UGM附属学術病院(Rumah Sakit Akademik UGM)ではライフサイクルアセスメント(LCA)による環境負荷の定量評価も行われています。

今後の展開と関係組織の概要

スペースシードホールディングスは今回の合意形成を踏まえ、UGMおよび現地関係者との連携のもと、分別収集の仕組みづくりとバイオテクノロジーを活用した資源化モデルの具体化に向けた検討を進める方針です。

関係組織の概要は以下の通りです。

  • ガジャマダ大学(Universitas Gadjah Mada):インドネシア・ジョグジャカルタに所在する国立総合大学。「Locally Rooted, Globally Respected」を掲げ、地域課題の解決に根ざした研究と国際連携を推進しています。(https://www.ugm.ac.id)
  • AAI株式会社:本社は福岡県久留米市通町356-1、会長は中村廣秀氏。アジア・アフリカ地域における調査・コンサルティング・投資事業を展開しており、スペースシードホールディングスは2025年1月に同グループへ資本参加しています。(https://www.aai-jp.com/)
  • PT AWINA SINERGI INTERNATIONAL:AAIのインドネシア法人で、代表取締役社長はAnanda Setiyo Ivannanto氏。再生可能エネルギーや環境ソリューションなどの事業を展開しています。(https://awina.co.id/)
  • スペースシードホールディングス株式会社:本社は東京都港区、代表取締役は鈴木健吾氏。宇宙系ディープテックベンチャービルダーとして新技術の研究開発や社会実装などに取り組んでいます。(https://ss-hd.co.jp/)

本記事はスペースシードホールディングス株式会社の発表をもとに作成されています。

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