奈良県立美術館で新収蔵記念展示 富本憲吉と昭和 を開催へ
奈良県立美術館は、新収蔵記念の展示として「富本憲吉と昭和」を開催する。昨年度に寄贈された富本の旧知の友人である今村荒男旧蔵の作品33件の全点公開に加え、当館収蔵品や寄託品などを合わせた約40件、さらに特別出品2件が出品される。昭和初期の工芸をめぐる状況や戦後の重要無形文化財制度の制定といった時代背景とともに、昭和期における富本憲吉の作品と活動を紹介する。
新収蔵の33件を含む作品群を公開
富本憲吉(1886―1963)は現在の奈良県生駒郡安堵町に生まれ、日本の近代陶芸を語る上で不可欠な作家の一人として知られる。陶芸家としての活動は大正初期に始まり、死去する昭和38年(1963)まで数多くの作品を制作した。昭和30年(1955)に色絵磁器で重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)に認定され、昭和36年(1961)には文化勲章を受章している。
昭和48年(1973)の設立当初から富本憲吉作品の収集に取り組んできた奈良県立美術館では、昨年度に富本の旧知の友人であった今村荒男(1887―1967)旧蔵の作品33件の寄贈を受けた。これらの作品は富本の技法や創作模様のバリエーションなどを示すとともに、両者の交流を通じて形成された貴重な作品群となっている。本展では寄贈作品をすべて公開するほか、当館収蔵品・寄託品などを加えた約40件と特別出品2件を展示し、安堵町を故郷とする2人の交流を紹介する。
昭和の時代背景と富本憲吉の活動を考察
2026年は昭和元年(1926)から起算して満100年に当たる。本展では、昭和初期の工芸をめぐる状況、戦時中の高山疎開、戦後の重要無形文化財制度の制定といったトピックにふれつつ、昭和時代の富本の作品と活動に注目し、時代的な背景を考察することを試みる。
関連イベントと観覧情報
会期中には学芸員による美術講座やギャラリートークが実施される。各イベントの参加費は無料だが、参加には同時開催の特別展「時代を越えて~日本画のゆくえ」の当日観覧券が必要となる。
- 担当学芸員によるギャラリートーク
- 日時:9月19日(土)、10月10日(土) いずれも14:00~(約1時間)
- 会場:第6展示室
- 美術講座「富本憲吉と昭和」
- 日時:11月8日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
- 講師:飯島礼子(奈良県立美術館 学芸員)
- 定員:60名(当日先着順)
- 会場:レクチャールーム
展示の開館時間は9:00~17:00(入館は16:30まで)。休館日は9月24日(木)、28日(月)、10月5日(月)、13日(火)、19日(月)となっている。観覧には同時開催の特別展「時代を越えて~日本画のゆくえ」の観覧券(一般1,200円、大学生1,000円)が必要となる。
同時開催の特別展概要
- 展覧会名:奈良県立美術館 特別展「時代を越えて~日本画のゆくえ 特集展示:近代奈良の日本画家 庄田鶴友と植中直斎」
- 会期:9月19日(土)~11月15日(日)
- 主催:奈良県立美術館
- 会場:奈良県立美術館
- 観覧料:一般1200(1000)円、大学生1000(800)円
- ※( )内は団体料金(20名以上)
- ※ 小・中・高生及び18歳未満は無料
- ※ 身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳(アプリを含む)をお持ちの方と介助の方1名は無料
本記事は奈良県立美術館の発表をもとに作成。
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