キャリアブレイク研究所、社会的影響をまとめた白書を2026年9月9日に発行へ
一般社団法人キャリアブレイク研究所は、2026年9月9日に「キャリアブレイク白書2026(社会的影響編)」を発行します。一時的に仕事から離れ、人生と社会を見つめ直す「キャリアブレイク」が文化として根付いた際に生じうる社会的影響に着目した内容です。これまでの調査や多様なステークホルダーへのインタビューをもとに、雇用促進や地方創生、企業の人材定着など、社会課題へ連鎖的につながっていく可能性を可視化しました。

常用労働者の35人に1人が経験、自治体での導入事例も


同研究所の定義によると、キャリアブレイクは「今まで中心的に活動してきたキャリアの役割を手放すことによって、新しいキャリアの役割に向けて人生と社会を見つめなおしている期間」とされています。同研究所が2025年に行った調査・推計では、常用労働者の35人に1人にあたる約147万人が経験していることが示されています。

社会や経済において「立ち止まる時間」を取り入れる動きも出始めています。北九州市の女性のコミュニティ形成支援事業では、主体的な就労に向けた土台として、あえて立ち止まる時間を導入しました。また、徳島県牟岐町では、地域で暮らしながら自身や地域との関係を見つめ直す「暇留学」を実施しており、関係人口や地方創生につながる可能性が示されています。

白書では、ヒアリング結果から生じうる社会的影響を以下の4つのテーマに分類してまとめています。
- 個人の主体性を再起動する社会へ:意志を取り戻すことによる主体性の向上や、役職定年・定年・早期退職を見つめ直しの時間と捉えるミドル・シニア世代の再活躍の可能性
- 人の動きで地域と社会を再生へ:肩書きを外した出会いや旅、地域活動によるサードプレイスの活性化、関係人口の形成、都市から地域への新しい人の流れの創出
- 出入りを前提とした社内風土へ:「離れて、また戻る」ことを前提とした組織への転換、女性活躍、DE&I、人的資本経営、育児・介護との両立への波及
- 立ち止まれる健全な社会へ:限界に達する手前で自ら立ち止まることによるメンタル不調や自死の予防、健康経営、孤独・孤立対策といったセーフティネットの構築


北欧発のデザインアプローチを用いて連鎖を可視化
本研究は、オスロ建築デザイン大学(AHO)修士研究員のエーグヘンリクセン翠氏との共同研究として実施されました。製品や施策だけでなく関係するステークホルダーや相互作用をシステム全体として捉える「システムオリエンテッドデザイン(Systems Oriented Design / SOD)」を採用し、関係者と生じうる影響を体系的にマッピングしています。

なお、同研究所は本白書について、因果関係を実証したものではなく、社会的影響を探る「最初の一歩」と位置づけており、今後は可視化した仮説についてさらなる調査や検証を重ねていく方針です。

調査・研究および組織の概要
本白書の調査・研究概要は以下の通りです。
- 名称:キャリアブレイク白書2026(社会的影響編)
- 研究主体:一般社団法人キャリアブレイク研究所
- 共同研究者:オスロ建築デザイン大学(AHO)修士研究員 エーグヘンリクセン翠氏
- 研究手法:システムオリエンテッドデザイン(Systems Oriented Design / SOD)
- 発行日:2026年9月9日
- 資料デザイン:原真紀子
一般社団法人キャリアブレイク研究所の概要は以下の通りです。
- 法人名:一般社団法人キャリアブレイク研究所
- 所在地:兵庫県神戸市垂水区塩屋町4-10-11
- 設立:2022年10月
- 代表理事:北野貴大
- 社員数:3人
- 事業内容:キャリアブレイクに関するコンテンツ制作、企業研修など
- ホームページ:https://careerbreak-lab.com/
本記事は一般社団法人キャリアブレイク研究所の発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



