長野県小諸市で企業が古民家再生ホテル計画、空き家問題に対峙

株式会社温故知新は、株式会社山翠舎とコラボレーションし、長野県小諸市にて古民家を活用した分散型ラグジュアリーホテルの再生プロジェクトを推進すると発表した。温故知新にとって、空き家となった古民家を活用した分散型ラグジュアリーホテルの再生プロジェクトは初の試みとなる。

近年、少子高齢化の影響などにより、空き家が社会問題化している。2033年には日本の全住宅の30%以上が空き家になると予測されているが、その中には歴史的価値のある古民家も多く存在する。温故知新は、そのような古民家を地域に根差した分散型ホテルとして再生し、古民家の文化的価値と地域の魅力、ラグジュアリーホテルを融合させた新たな宿泊体験を提供する。

今回のプロジェクトでは、古木の利活用事業を行う山翠舎と連携し、歴史ある長野県小諸の町を第一弾として検討中だ。山翠舎が取り扱う古木を活用した古民家再生を手掛ける予定である。山翠舎は、長野県において地域活性化の取り組みを積極的に行っており、小諸市でも明治時代から続く歴史ある古民家を改装し、コーポラティブスペース「合間」を建設・運営している。

古木とは、戦前に建てられた築80年以上の古民家の解体から発生した柱、梁、桁、板の木材のことを指す。山翠舎の古木スペシャリストが、虫食いや水漏れのない状態を確認し、保管状態が良く、古民家の建てられた年代や場所、木材など入手ルーツが明確でトレーサビリティが確保されているものを定義している。

山翠舎の山上浩明代表取締役社長は、小諸の素晴らしい古民家が空き家になっていることに胸を痛めており、温故知新との協力により、古民家や古木を活かした宿泊施設を提供することで、小諸の魅力を感じてもらえると期待を寄せている。

温故知新の松山知樹代表は、古民家や古木を「まだ使える」以上の価値がある「資源」だと考えており、山翠舎との提携により、味わい深く耐久性のある宝物を再活用することが責務だと感じている。小諸という町の知的好奇心を刺激する魅力にも触れ、完成が待ち遠しいと述べている。

本プロジェクトは現在検討段階であり、詳細が決まり次第、改めて発表される予定だ。

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