新潟県とヤマップが遭難ゼロへ協定締結

株式会社ヤマップは、新潟県と「遭難ZERO協定」を締結した。この協定により、登山地図GPSアプリ「YAMAP」を通じて作成された登山計画書が新潟県に共有され、登山届の提出率向上と遭難救助の迅速化が期待される。

新潟県内の山岳遭難事故は、令和5年(2023年)で126件、144人に上り、ここ数年高止まりしている。遭難者の早期発見に有用な登山届の提出率向上が課題となっていた。登山者にとって、登山計画を立てた後に、登山届を別途提出するのは手間であり、低山では登山届ポストが設置されていないこともあった。

YAMAPでは、登山計画の作成と同時に、「YAMAPに登山計画を提出する」ボタンを押すだけで、新潟県と緊急連絡先に計画を共有できる。これにより、登山者の利便性が向上し、新潟県は登山届の数が大幅に増加することが見込まれる。また、YAMAPは日本全国25000座以上の山情報を収録しているため、里山や低山での遭難にも対応できる。

さらに、ヤマップは「捜索隊員トラッキングシステム」を提供する。このシステムでは、捜索隊員の位置情報を捜索本部が一元管理できるため、隊員の安全確保と二次災害防止に役立つ。

今回の協定は、全国で27例目となる。ヤマップは今後も、登山地図GPSアプリ「YAMAP」の機能開発・拡充とともに、山・自然を安全に楽しむための”インフラサービス”を提供していく方針だ。