メンバーズ調査、大企業のマーケティング完全内製化希望は10.9%
株式会社メンバーズは、大手企業でマーケティング業務に関与する役職者303名を対象に実施した「マーケティング業務と組織に関する調査」の結果を発表した。マーケティング体制に内製を取り入れている企業が全体の79.2%に達する一方、全業務を自社のみで行う完全内製化を望む企業は10.9%にとどまった。多くの企業が外部リソースとの併用を前提とした組織体制を志向している実態が浮き彫りとなっている。
生成AI活用方針は業務効率化と知識の形式知化が上位
生成AIの活用において重視する方針を尋ねたところ、「AIを活用した業務の効率化」が64.7%で最多となり、「ノウハウや知識の形式知化・蓄積」が51.2%で続いた。以降は「AIや委託を組み合わせた体制のスリム化」(37.3%)、「より上流の業務への人材シフト」(32.0%)、「AIリスクを防ぐガバナンスや品質管理」(31.0%)の順となった。
調査結果からは、AIを業務効率化の手段としてだけでなく、組織内の知識やノウハウを形式知として蓄積・資産化するための手段としても位置付けている傾向がうかがえる。
業務別の内製率は戦略企画系と実行運用系で二極化



マーケティング体制の現状については、全体の79.2%が内製を取り入れており、「自社社員中心(内製主導)」と回答した企業は50.5%だった。


業務単位ごとの内製率をみると、「戦略企画系」の業務は平均68.5%と高い水準を示した。具体的には「ビジネスゴールの定義・課題仮説の設定」が82.5%、「価格設計」が71.9%に達している。
これに対し、「実行運用系」の業務の内製率は平均35.8%にとどまった。「Web広告運用・SEO対策」は16.2%、「Webサイト・オウンドメディア制作・改善」は17.8%と低く、外部パートナーへの委託や協働を活用している状況が示されている。
また、「理想のマーケティング体制」として全業務を内製で完結させたいと回答した企業は10.9%であり、88.8%は外部リソースとの併用を希望している。
外注時の状況を「戦略・プランニング」「施策の実行・運用」「データ・テクノロジー基盤」の3領域で比較したところ、「データ・テクノロジー基盤」では「成果物の品質が安定している」が31.5%となり、他領域より高い結果となった。
一方で、データ・テクノロジー基盤の外注においては「自社にノウハウを蓄積している」(32.8%)、「業務の流れ(プロセス)を把握している」(30.2%)、「特定のベンダーに依存せず切り替えも検討できる」(22.0%)の各項目が他領域より低調だった。データ基盤領域において業務プロセスのブラックボックス化やベンダーロックインが発生している実態がうかがえる。
調査概要
- 調査名称:マーケティング業務と組織に関する調査
- 調査対象:従業員数1,000名以上の企業に勤務し、マーケティング業務(市場調査・商品企画・広告宣伝・販売促進・デジタルマーケティング・CX改善・顧客データ活用・マーケティング戦略立案など)に関与する課長職以上の役職者
- 有効回答数:303名
- 調査期間:2026年7月6日~7月9日
- 調査方法:インターネットパネルを用いたWebアンケート調査
- 調査企画:株式会社メンバーズ
本記事は株式会社メンバーズの発表をもとに作成しています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



