厚木の起業家育成拠点が10名の有望起業家を採択

神奈川県は、起業家創出拠点「AGORA Hon-atsugi」において、令和6年度前期の「チャレンジャー」10名を決定した。チャレンジャーとは、県が支援する起業を目指す有望な起業準備者のことだ。

選ばれたチャレンジャーは、商業施設の駐車場を活用した洗車サービスや、農業を通じた心身の健康回復、看護師による医療特化型搬送サービスなど、多岐にわたる事業に取り組む。また、伊勢原の地域資源を活用したレンタサイクルサービスや、高齢化に対応した相続手続の円滑化サービス、クリエイター向け工房シェアリングサービスなども含まれている。

県は、7月から11月までの約5カ月間、起業に必要なスキルが学べる講座や専門家によるメンタリング、事業相談、先輩起業家や地域企業との交流機会を提供する。チャレンジャーは、これらの支援を受けながら、新規売上や法人登記、資金調達、製品やサービスのテスト版開発など、事業化着手に取り組む。支援期間中は「AGORA Hon-atsugi」を無料で利用できる。

この取り組みは、県が進める「HATSU起業家支援プログラム」の一環だ。同プログラムでは、鎌倉、厚木、小田原の3つの拠点において、起業を目指す方を対象に、専門家による相談対応、先輩起業家や起業準備者との交流機会の提供、有望な起業準備者に対する集中支援(チャレンジャー制度)を行っている。これにより、かながわ発の起業家の創出と各地域における起業家コミュニティの形成を目指している。