自動運転AIチャレンジの優勝者が発表

公益社団法人自動車技術会(会長 大津 啓司)が主催する自動運転AIチャレンジ2023の結果が発表されました。この競技は、自動運転ソフトウェアを用いてデジタルツイン※に再現されたMonzaTrackを舞台に、複数台のライバル車とともに走行を行うというもので、CASE/MaaSと呼ばれる新たな技術領域における技術者の発掘育成を目指しています。

※リアル(物理)空間にある情報をIoTなどで集め、送信されたデータを元にサイバー(仮想)空間でリアル空間を再現する技術

7回目となる今回の自動運転AIチャレンジは、オンライン上のシミュレーション競技として2023年12月4日から2024年1月31日まで実施されました。全長約5.8kmのMonzaTrackは、ロングストレートやヘアピンカーブを含む複雑な形状をしており、ライバル車が参加者の自動運転車に合わせて加減速やコース変更を行うため、戦略的な経路計画が求められました。

表彰式は、東京都新宿区の「コモレ四谷タワーコンファレンス」にて2024年3月11日に実施されました。表彰式後には、交流会にて参加者から本大会に当たって工夫した点等を発表するプレゼンテーションが行われ、スポンサーの方の投票により優れた発表への賞授与が行われました。

最優秀賞に輝いたのは、トヨタ自動車株式会社の宇賀神友康氏を中心とした「ADLev1.5」チームで、日本自動車工業会会長賞を受賞しました。優秀賞には、東京大学の学生である板原正太朗氏を中心とした「as-is」チームが選ばれました。

3位には、非公開の日原弘太郎氏を中心とした「uzmz」チームが入賞しました。これらのチームは、厳しいシミュレーション競技を勝ち抜き、自動運転技術の発展に寄与したことが評価されました。

今回の自動運転AIチャレンジ2023では、各チームが自動運転ソフトウェアを駆使し、デジタルツインに再現された複雑なコースを走行するという難題に挑みました。その結果、優れた技術力と戦略を持つチームが表彰され、自動運転技術の発展に寄与するとともに、次世代の技術者育成にも繋がる結果となりました。自動運転技術の進化は日進月歩で、今後の更なる発展が期待されます。