グリーンベル、運送事業の適正原価と計算方法を解説した論文を無料公開
株式会社グリーンベルは、論文「運送事業の適正原価の定義と解説(適正運賃の計算の仕方)」を無料公開した。運送事業の経済構造を7つの原価に分類し、荷主や業界関係者に向けて適正原価の理解を促すモデルを提示している。2028年6月までに運送事業者が輸送原価を下回らない運賃提示を求められる状況を見据え、業界全体での会計基準の明確化を目的としている。
運送事業における7大原価と会計の定義
本論文では、運送事業の原価構造を荷主にも理解しやすいよう、以下の7つの原価科目に分類して定義している。
- 人件費(製造原価):ドライバーの給料及び社会保険等
- 燃料費(製造原価):軽油+軽油引取税
- 車両費(製造原価):トラックの償却やリース料
- 保険料(製造原価):任意保険や貨物保険
- 修繕費(製造原価):整備費、消耗品費
- 高速代(製造原価):ETCやフェリー利用料
- 販管費(間接原価):その他の経費全て(運ぶ経費以外)
輸送原価は製造原価(直接原価)と販売管理費(間接原価)に分けられる。トラックのリース料や自動車保険、自動車諸税などは売上に比例する製造原価と定義され、駐車場や営業所などの中期的採算要素は間接コストに区分される。製造原価と販売管理費の仕訳を定義することで、年次報告などの集計における曖昧さを解消し、物流産業の可視化精度を高める狙いがある。
適正値を左右する減価償却率と販管費率
輸送原価の適正値を測る上で、車両の償却年数と販管費率の設定が重要となる。
車両償却について、税務上の計算式(法定償却耐用年数)と実質経済耐用年数割では輸送原価が大きく変動し、5年リース時と平均的な経済耐用年数である15年との差分は運賃対比で10%~30%程度の開きが生じる。トラックの車両価格は2020年比で1.5倍~1.7倍に上昇しており、本論文では10年償却率での試算を妥当な目安として仮定している。
また、売上に対する販管費率は、100台以上の企業(8%前後)と20台未満の企業(18~23%)で開きがある。10~50台未満の運送事業者の平均値を取ると、概ね運賃の20%が適正原価とみられるとしている。
大型トラックを想定した収益モデルの試算
論文内では、大型トラック(走行距離200km、高速道路利用4000円、新車1,700万の5年リース月額32万、25日稼働)を例とした1台1日あたりの収益モデルが示されている。
運賃70,000円に対し、5年リースでの計算では人件費23,000円、燃料費9,333円、車両費12,800円、保険料2,000円、修繕費4,200円、高速代4,000円、販管費14,000円となり、合計経費は69,333円、利益は667円(営業利益率1%)にとどまる。一方、車両費を10年償却(6,400円)と仮定した場合の合計経費は62,933円となり、利益は7,067円(営業利益率10.1%)となる。
不稼働リスクや予備車の手配などを考慮すると営業利益率1%では賄いきれず、適正利益率として10%の確保が必要であるとしている。
関連情報と会社概要
論文全文および関連ツールは以下のリンクより確認できる。
- 論文全文(無料):https://www.g-autolease.com/supports/運送事業の適正原価の定義と解説/
- 輸送原価計算アプリ(無料):https://unsoukaikei-app.com/
- LINEでご相談(無料):https://lin.ee/ZZFLppa
株式会社グリーンベルの概要は以下の通り。
- 会社名:株式会社グリーンベル
- 代表者:代表取締役 葛西 宣行
- 事業内容:運送事業者向け経営支援・リース事業・会計指導サービス
- コーポレートサイト:https://www.green-bell.net/
- ゲットラック(トラック販売サイト):https://www.getruck.net/
- グリーンオートリース:https://www.g-autolease.com/
本記事は株式会社グリーンベルの発表をもとに作成。
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