Dellows News

UPDATERが繊維・アパレル向けTADORi CHAiN最新版を提供開始

株式会社UPDATERは2026年9月4日、繊維・アパレル産業向けサービス「TADORi CHAiN Powered by Coral」最新版の提供を開始しました。本サービスは、製品の製造から使用、修理、リユース、再資源化までの履歴や真贋をブロックチェーンで記録・証明し、モノの循環を支える仕組みです。同社が推進する「サーキュラートレーサビリティ」の第一弾として位置づけられています。

製造から二次流通までをつなぐ「サーキュラートレーサビリティ」

従来のトレーサビリティが原材料から製造・流通までを一方向に追跡するのに対し、サーキュラートレーサビリティは販売後の使用、修理、リユース、再資源化に至るまでの流れを記録・可視化する概念です。「証明(本物であること)」「記録(生産から再資源化までの履歴)」「見える化(環境負荷や来歴等の公開情報)」の3要素で構成されています。

作る段階(上流)から使った後(下流)までを途切れなくつなぐことで、事業者が二次流通を新たな収益源に変え、消費者が製品を安心して長く使い続けられる環境づくりを目指しています。

大量廃棄規制やリユース市場拡大が背景に

欧州ではエコデザイン規則(ESPR)に基づき、売れ残った衣料品や履物の廃棄禁止が規定され、大企業には2026年7月19日から適用が開始されています(中規模企業は2030年7月19日から適用、小規模・零細企業は除外)。また、経済産業省の資料によると2022年の日本の衣類輸入浸透率は数量ベースで98.5%に達しており、社会にある既存の衣料品などの「地上資源」の再利用が重要視されています。

UPDATERが2026年5月に実施した消費者意識調査(全国の男女1,000人対象)では、約85%が「履歴が分かる製品は購入の後押しになる」と回答した一方、約6割が中古品や海外通販で「本物かどうか分からないこと」に不安を感じているという結果が出ています。同社によると、上流と下流のシステムが分断されていた従来の課題を解消し、製品ライフサイクル全体を一元管理できる基盤として本サービスが開発されました。

本サービスは、二次元バーコードなどを通じて製品の来歴をブロックチェーンに記録・管理するものです。主な特徴は以下の通りです。

  • 一生涯の履歴管理:原材料調達から修理・リユース・リサイクルまで、上流(BtoB)と下流(BtoC)のデータをひとつの基盤で管理(公開情報に基づく同社調べ、2026年8月時点)
  • 真贋および所有の証明:現在の所有者、発行ブランド、製品パスポートが一致することで真正性を証明し、正当な持ち主のみが仕様の変わる二次元バーコードを発行して不正転売を抑止
  • GHG排出量の可視化:素材や生産場所、移動手段などの情報をもとに、国際基準に沿って製品・ロット単位ごとのGHG排出量(Scope3含む)を算定・表示(※算定に必要な係数ライセンス料は利用者負担)
  • 欧州DPP対応:欧州で導入が進むデジタルプロダクトパスポート(DPP)に必要な製品情報を一括登録・管理

本サービスは2024年10月の「YOKE」青山店での先行提供をはじめ、ARCH&LINE、BLINDMAN TOGS、Sustainable Mongolなどのブランドやサプライヤー企業での実証を経て正式提供に至りました。

今後の展望

UPDATERは今後、本サービスを繊維・アパレル分野から家具、家電、ジュエリーなどリセール市場との親和性が高い分野へ拡大していく方針です。2031年までに60億件のトランザクションを可視化する同社のプロジェクトの一環として、自治体や資源循環に取り組む企業との連携を進めるとしています。

株式会社UPDATER 会社概要

  • 所在地:東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル8F
  • 代表者:代表取締役 大石英司
  • 設立:2011年5月25日
  • 資本金:1億5,382万5,500円(資本準備金1億9,773万9,500円、2025年12月19日現在)
  • 事業内容:脱炭素事業「みんな電力」ほかウェルビーイング、生物多様性等のSXサービスを展開

本記事は株式会社UPDATERの発表をもとに作成されています。

アクセスランキング

今日

1週間