リーディングマークとアトラエ、新卒へのフィードバックと適応感の関連を発表へ
株式会社リーディングマークの社内研究機関である組織心理研究所と、株式会社アトラエのWevox/R&Dチームは、新規学卒者に対する上司のフィードバックと能力適合感(D-A fit)、ワーク・エンゲイジメントとの関連に関する共同研究成果をまとめた。調査では2025年4月に入社した民間企業1社の営業職59名を追跡しており、研究成果は2026年9月5日に開催される産業・組織心理学会第41回大会で発表される予定だ。
3時点の追跡調査で時期による変化を分析
本研究は、仕事で求められる能力を自身が備えていると感じる程度(D-A fit)と、仕事への活力や熱意を示すワーク・エンゲイジメントに対し、上司のフィードバックがどのように関わるかを検討した。対象となった新規学卒者を入社直後、2か月間の研修後、店舗配属3か月後の3時点で追跡調査している。
分析の結果、自身が能力を備えているという感覚(D-A fit)は入社後に低下し、時間の経過とともに個人差が拡大することが確認された。また、上司からのフィードバックとワーク・エンゲイジメントの直接的な関連は確認されなかった。
配属後のネガティブフィードバックが適合感を通じて関連
時期別の分析では、研修期間中においてポジティブ・フィードバックがD-A fitの変化と正に関連していた。ただし、この時期のD-A fitの変化とワーク・エンゲイジメントとの間に明確な関連はみられなかった。
一方、店舗配属後においては、ネガティブ・フィードバックがD-A fitの変化と正に関連し、そのD-A fitの変化がワーク・エンゲイジメントと正に関連する傾向が示された。配属後もフィードバックからワーク・エンゲイジメントへの直接的な関連は確認されていない。
効果的な支援方法と研究における留意点
研究グループは、ネガティブ・フィードバック単体で意欲が高まるわけではない点に言及している。不十分な点を指摘する際は人格ではなく具体的な行動を対象とし、改善によって身につく能力や見込める成果を説明したうえで、改善方法をともに考え支援することが受け止めやすさにつながるとしている。
なお、本研究は特定企業1社の営業職を対象とした観察研究であり、因果効果を示すものではなく他の企業や職種にそのまま当てはまるとは限らないとしている。また、測定対象は本人が感じているD-A fitであり、実際の能力向上の有無を確認したものではない点も留意事項として挙げられている。
学会発表概要と発表元情報
発表の詳細は以下の通りとなる。
- 大会名:産業・組織心理学会第41回大会
- 発表題目:新規学卒者に対する上司のフィードバックとdemands abilities fit,ワーク・エンゲイジメントとの関連
- 発表者:眞鍋 一水(株式会社アトラエ)/山田 圭介、佐藤 真美華、佐藤 映(株式会社リーディングマーク 組織心理研究所)
- 発表日時:2026年9月5日 10:30〜11:00(口頭発表、会場5 J445)
- 会場:慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎
研究を実施した組織心理研究所は、東京都港区に拠点を置き代表取締役社長を飯田悠司氏が務める株式会社リーディングマーク内の研究機関で、心理学知見に基づく調査研究や「ミキワメAI」などのプロダクト開発監修を行っている。
本記事は株式会社リーディングマークの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



