71歳3人が事業継承、東京・国立市のジャズカフェ「Café Sings」
71歳の3人が発起人となり、かつて人気フォークグループ「日暮し」のギタリスト兼ボーカリストとして活躍し、その後ジャズ評論家としても知られた武田清一氏が経営していたジャズ喫茶「Café Sings」を2024年5月1日に再オープンする。店舗は東京都国立市に位置し、くにたちビジネスサポートセンターKuni-Bizがサポートしている。
発起人の1人である中村春男氏は、テレビ朝日ニューヨーク支局での20年間の報道番組制作経験と、NHKインターナショナルでのJICAのODAやコソボ共和国での放送を通じた平和構築事業への従事経験を持つ。遮那正策氏は、エンターテイメント界での経験を活かし、お客様に喜んでいただける空間作りを目指している。馬場康夫氏は、大学で化学を学び、地方公務員として環境問題に取り組んだ経験を持ち、現在は下水道博物館で子供たちに環境保全の大切さを伝えている。
再オープンする「Café Sings」は、昼間はジャズボーカルが流れるカフェとして、コーヒーや紅茶、パスタ、ピザ、ケーキなどを提供する。夜はインストルメントを中心としたモダンジャズが流れるジャズバーとして、音響機器を揃えた店内で、懐かしいLP盤やCDを通じて大人の心地良い空間を提供する。また、ジャズのライブ演奏だけでなく、落語会や絵画展示等のイベントを定期的に開催し、世代間の文化交流、文化振興、国際交流の場として地域に貢献していく方針だ。
店舗には、前オーナーの武田氏が残した充実した音響設備とジャズのCD、レコードが引き継がれる。武田氏は雑誌「ジャズ批評」や「analog」でジャズレコードに関する連載を行い、FMラジオにも出演するなど、ジャズ界で知られた存在であった。そのため、仙台など遠方からも武田氏を目当てに訪れる人がいたという。