世界遺産トロイ遺跡で2026年の発掘調査開始 ローマや東京での関連展示も
トルコ観光広報・開発庁(TGA)は、トルコ文化観光省の主導により、世界遺産「トロイ遺跡」における2026年シーズンの発掘調査が本格的に開始されたと発表しました。古典文学を実写化した映画『オデュッセイア』の公開を控えるなか、物語の舞台となった古代都市の実態に迫る調査が現地で進められています。
2026年シーズンの発掘調査と新たな知見

2026年の調査シーズンを迎えたトロイ遺跡では、ローマ時代の下層都市(Lower City)に広がる列柱道路や店舗跡の発掘が進められており、当時の商業活動や市民の日常に関する解明が行われています。
あわせて研究チームは、伝説のトロイ戦争の時代に直結するとされる「トロイVI〜VII層」の南門周辺において激しい破壊の痕跡を調査しているほか、城塞深部における青銅器時代の宮殿構造の解明作業を継続しています。
5000年の歴史が重なる世界遺産とトロイ博物館

トロイ遺跡は、初期青銅器時代から東ローマ帝国時代に至るまで、5000年以上にわたり人々が暮らした10の異なる歴史層で構成されるユネスコ世界遺産です。ヨーロッパとアジアの交差点かつエーゲ海と黒海を結ぶ戦略的要衝に位置し、交易と文化交流の拠点として発展しました。
紀元前13世紀頃に火災で破壊された「トロイVII層」はホメロスの叙事詩『イリアス』に描かれた都市と特定されており、近年発見されたヒッタイトのテキストやルウィ語の印章などからも、アナトリア(現在のトルコ)に根ざした都市であったことが示されています。遺跡の入り口には国際的な建築賞を受賞したトロイ博物館が位置し、スロープ構造の館内で重層的な歴史や出土品を紹介しています。

トロイ遺跡に関連する展示企画も国内外で展開されています。イタリア・ローマのコロッセオ考古学公園では、2026年6月12日から10月18日まで特別展「トロイとローマ:古代地中海の神話、伝説、物語」が開催されており、トルコ国内19の博物館から貸し出された220点以上の文化財を含む300点以上の出土品が展示されています。
日本国内においては、2026年12月8日から13日まで、東京国立博物館にて「トロイ遺跡写真展」の開催が予定されています。
トルコ観光広報・開発庁(TGA)は、トルコ文化観光省が定めた観光戦略や政策に基づき、国内外でのブランディングやプロモーション活動を行っている機関です。
本記事はトルコ観光広報・開発庁(TGA)の発表をもとに作成しました。
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