50人未満のストレスチェック義務化、認知33.3%で実施は11.9% 共同調査
フォーバル GDXリサーチ研究所と株式会社タニタヘルスリンクは、従業員規模1〜49名の中小企業経営者800人を対象に実施した、ストレスチェック制度の認知・実施状況に関する調査レポートを発表した。2028年4月から50人未満の事業場でも義務化される予定となっているが、義務化を認知している企業は33.3%、実際に実施している企業は11.9%にとどまっていることが明らかになった。
経営への影響を認識する一方、義務化の認知や実施率は低迷
調査によると、従業員のメンタルヘルスが経営や業務に与える影響について、「大いに影響すると思う」(36.0%)と「ある程度影響すると思う」(43.4%)を合わせ、79.4%が影響があると回答した。
一方で、ストレスチェック制度そのものの認知度は「知っており、他の人に説明できる」が13.4%、「知っているが、説明できるほどではない」が42.0%で、合計55.4%となった。2028年4月からの義務化については「知っている」が33.3%、「知らない」が66.8%だった。

また、実施者の選任状況では「法令上のルールを理解しており、実施者も選任できている」が14.4%にとどまり、「法令上のルールがあることを知らなかった」が54.9%に上った。現在の実施状況は、「実施している」が11.9%、「必要だと思うが実施できていない」が42.0%、「実施しておらず現時点では実施する予定もない」が46.1%となっている。



実施できていない理由は人材不足やノウハウ不足が上位


ストレスチェックを実施できていない企業(336人)に理由を聞いたところ、「対応できる人材がいないから」(38.1%)が最多で、「実施・運用方法が分からないから」(36.9%)、「時間的な余裕がないから」(28.3%)が続いた。

一方、実施している企業(95人)が感じる課題では、「特に課題はない」(32.6%)を除くと、「実施・運用に手間や工数がかかる」(23.2%)、「結果の分析・活用方法が分からない」(22.1%)、「ストレスチェック制度について十分に理解できていない」(21.1%)が上位となった。



実施企業の9割以上が集団分析を実施、活用支援を求める声も
ストレスチェック実施企業における集団分析の実施状況は、「自社で実施している」(49.5%)、「ストレスチェック実施機関に依頼して実施している」(23.2%)、「外部専門家・外部サービスを活用して実施している」(19.0%)となり、9割以上が実施していた。分析結果を踏まえた対応としては「職場環境の改善」(57.5%)や「相談窓口・面接指導の案内」(43.7%)が挙げられた。
今後の健康経営施策やストレスチェック推進に向けて必要な支援については、「ストレスチェック結果の分析・可視化、及び活用法の支援」(40.0%)が最多で、「健康経営の改善施策の提案」(29.5%)、「専門家への相談機会」「従業員向けの健康教育・研修」「健康管理プログラムの提供」(いずれも25.3%)が続いた。
フォーバル GDXリサーチ研究所の平良学所長と株式会社タニタヘルスリンクの土志田敬祐代表取締役社長は、義務化を形式的な対応にとどめず、職場環境改善や持続可能な経営に向けた前向きな投資として捉えることの重要性を示している。
調査概要
- 調査主体:フォーバル GDXリサーチ研究所、株式会社タニタヘルスリンク
- 調査期間:2026年7月9日〜2026年7月11日
- 調査対象者:従業員規模1名〜49名の中小企業経営者
- 調査方法:ウェブでのアンケートを実施し、回答を分析
- 有効回答数:800人
本記事はフォーバル GDXリサーチ研究所および株式会社タニタヘルスリンクの発表をもとに作成(フォーバル GDXリサーチ研究所調べ)。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



