夢二郷土美術館、ドイツで描かれた美人画南枝早春を特別展で初公開へ
公益財団法人両備文化振興財団が運営する夢二郷土美術館は、創立60周年を記念した特別展「夢二とドイツ」を2026年9月4日から12月6日まで開催します。本展では、詩人画家の竹久夢二が1933年にドイツ・ベルリン滞在中に描いた美人画《南枝早春》が寄贈を受け、初めて一般公開されます。会場は岡山県岡山市の「夢二郷土美術館 本館」と岡山県瀬戸内市の「夢二生家記念館・少年山荘」の2会場です。

初公開となる美人画《南枝早春》
初公開される《南枝早春》は、1931年から欧米へ外遊した夢二が、ベルリン滞在時の1933年に制作した作品です。当時、美術学校バウハウスから独立した「イッテン・シューレ(画塾)」で日本画講師を務めていた夢二の通訳や生活を支えた外交官の今井茂郎氏へ、感謝を込めて贈られたとされています。モデルは今井氏の夫人である公子氏をイメージしたとされ、今井氏の息子夫妻より夢二郷土美術館へ寄贈されました。



本作は、日本髪に赤い着物をまとった女性が机上で物思いにふける姿と、背景に雪が積もる梅の枝が描かれています。日本画の画材と西洋の画材を併用し、油彩画を思わせる重厚な色づかいや西洋的な画面構成が取り入れられている点が特徴です。
特別展では、夢二が日本画の講義のために執筆した『日本画に就いて』や生徒への技法指導用の墨絵(京都国立近代美術館蔵、岡山では初公開)、生徒たちの習作(正宗文庫蔵、展示としては初公開)など、イッテン・シューレに関連する資料が並びます。
また、夢二が手元に置いていた「外遊スケッチ(正木不如丘旧蔵)」の中から、ヨーロッパ滞在中に描かれた作品約10点も初公開されます。展示作品数は全130点で、屏風や額装日本画、油彩画、スケッチ、著作本、日記などの資料で構成されます。
特別展「夢二とドイツ」の開催概要
- 会期:2026年9月4日(金)~12月6日(日)
- 主催:公益財団法人両備文化振興財団 夢二郷土美術館
- 会場:夢二郷土美術館 本館(岡山県岡山市中区浜2-1-32)
- 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
- 入館料(税込):
- 本館入館券:大人1,000円、中高大学生600円、小学生400円
- 共通入館券(本館、夢二生家記念館・少年山荘):大人1,300円、中高大学生650円、小学生500円
- ※20名以上の団体は2割引、岡山県内の65歳以上は証明書提示で1割引(併用不可)。ゆめびぃ会員は無料
会期中に予定されている関連イベント
会期中は学芸員によるギャラリートーク(9月6日、10月10日)や、9月16日の夢二生誕日における来館者へのオリジナル絵はがきプレゼントが実施されます。
さらに、おかやま県民文化祭のプログラムとして、ソプラノ歌手の藤井泰子氏らによる創立60周年記念コンサート(9月12日、要予約・定員80名)や、高知大学名誉教授の金子宜正氏を講師に迎える文化講座「竹久夢二とベルリンのイッテン・シューレ」(11月7日、要予約・定員30名)、閉館後の美術館を巡る貸切特別鑑賞会(11月21日、要予約)などが予定されています。
本記事は夢二郷土美術館の発表をもとに作成しました。
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