カスハラに関する調査、被害3割超も職場の対応不十分
HiClub株式会社が提供するSNS「GRAVITY」は、「カスタマーハラスメント」に関するアンケート調査を実施した。調査期間は2024年5月17日から20日まで、20歳から39歳の男女399名を対象に行われた。
調査結果によると、直近1年以内に1回以上カスタマーハラスメントを受けたと回答した人は27.9%に上った。職業別では「サービス業」が52.9%と最も多く、特に「直近1年以内に11回以上受けた」と回答した人の半数がサービス業に従事していた。
具体的なカスタマーハラスメントの事例としては、「理不尽なクレーム」「暴言・罵声」「威嚇・脅迫」「セクハラ」などが挙げられた。中には「お前じゃ話にならん!上の者を出せ!!」といった暴言や、「裁判で訴えてやるからな!!!」といった脅迫まで含まれていた。
こうしたカスタマーハラスメントによって、被害者の約6割が「出勤が憂鬱になった」「モチベーションが下がった」と回答。過度なストレスから体調不良や精神的苦痛を訴える人も多く、適応障害と診断されるケースもあった。
職場への相談については、「同僚など職場の人」が19.8%と最も多かったものの、実際に職場から対応があったと答えた人は24.2%にとどまり、75.8%が「対応なし」と回答した。被害者からは「すぐに映像のチェックと速やかな法的措置を」「クレーマー側の意見だけを聞いて従業員を怒るのではなく、監視カメラや担当した従業員にも事情を聞くべき」といった声が寄せられた。
HiClub株式会社は、カスタマーハラスメントについて周囲に相談しづらい現状を踏まえ、匿名性の高いSNS「GRAVITY」での相談やアドバイスを推奨している。同社は企業ごとに適切な対応策を用意し、従業員の心身の安全確保に努める必要性を訴えた。