タイミー、スポットワークを通じた人材確保で糸島市と協定

株式会社タイミーと福岡県糸島市は2024年6月13日、スポットワークを通じた人材確保に関する協定を締結した。この協定は、市内事業者の人手不足解消と多様な人材における魅力的な雇用創出を目的としている。

糸島市は福岡県最西部に位置し、人口約10万人の自治体だ。農業、漁業、畜産業が盛んで、「糸島ブランド」として知られる安全安心で新鮮な食材の産地でもある。また、観光地としても注目を集めており、2021年の観光入込客数は609万人と、2010年から35.3%増加した。

2022年時点の人口は103,687人で、2016年以降増加傾向にある。これは、35歳から44歳までの子育て世代と15歳未満の子ども世代の転入増が後押ししているものと考えられる。一方、20歳から24歳までの就職人口は極端な転出超過となっており、市内での労働力定着に課題が残っている。

今回の協定では、まずは糸島市内の商工業における人手不足の解消や雇用創出、多様な働き方の推進を目的としている。長期的には、商工業にとどまらず、一次産業をはじめとした人手不足を課題とする各業界における人材確保も視野に。また、市と協定を締結している大学等に対してもスポットワーク利用を周知、促進することで、若い力が市内事業者等で活躍できる接点づくりも目指す。

タイミーにとって、地方自治体との事業連携は6事例目となり、西日本での連携は今回が初めてだ。先行して取り組みを開始した下呂市やニセコ町・倶知安町では、ワーカー数や事業所数が大幅に増加するなどの成果を上げている。

タイミー執行役員スポットワーク研究所所長の石橋孝宜氏は「市内事業者様には人手不足解消の機会を、働き手の方には、スキルアップを含めた新たな『はたらく』の機会を提供できると確信しております」とコメントした。

一方、糸島市長の月形祐二氏は「今回の連携により、『スポットワーク』という新たな視点から、市民の多様な働き方の受け皿づくりと、魅力的な雇用の創出による事業者の人材確保を進めることで、『働いてよし』の糸島づくりを推進していきます」と述べた。