月面基地建設へ前進、大林組とSpace Quartersが共同研究

株式会社Space Quartersは、株式会社大林組から月面基地建築技術開発プロジェクトを受注し、月面資源の利用に向けたレゴリス(月の砂)材料の接合技術に関する共同研究契約を締結した。

近年、宇宙開発利用の拡大に向けた取り組みが活発化しており、月面開発については、米国が提案した国際宇宙探査計画「アルテミス計画」に日本も参加表明している。複数の省庁で月面開発に向けたさまざまな取り組みが行われている中、月面における有人活動を支える基地拠点の構築が不可欠であり、長期的に継続して活動を行うための基地建設には、月面の資源を利用することが必要不可欠だ。

本共同研究では、大林組がレゴリス(月の砂)を模擬したシミュラントの焼成体を製造し、Space Quartersがその焼成体を接合することで、レゴリスから建材を作り出し、それを組み立てる技術の開発に取り組んでいる。

月面において現地材料から構造体を作る技術が実現すれば、輸送コストが1kgで1億円かかると言われる月面基地建設に対して、地球から材料を輸送した場合と比較し、数兆円規模のコスト削減になることが見込まれる。Space Quartersと大林組は、月面建設技術の開発を通して人類の宇宙進出に貢献することを目指している。