損保ジャパンとAI教習所が安全運転支援で提携

損害保険ジャパン株式会社とAI教習所株式会社は、高齢ドライバーやペーパードライバーの増加、物流・運送業界におけるドライバー不足、移動弱者の増加といった社会やライフスタイルの変化に起因する新たな交通問題に対応するため、共同研究契約を締結した。

この共同研究では、データドリブンな運転評価に基づく新ソリューションの検討・開発および新サービスの構築を目的としている。高齢ドライバーによる交通事故の増加が社会問題となっている中、事故を未然に防ぐための具体的な取り組みは不十分な状況にある。そこで、自動運転技術とAIを活用した質の高い運転教育を目指すAI教習所と、テレマティクス技術を活用した安全運転支援サービスを展開する損保ジャパンが、両社のデータやノウハウを共有することで、ドライバーの安全運転を支援する、より精度の高い診断手法と行動変容へ繋がる効果的なトレーニング手法の開発を目指す。

研究内容としては、複合視点による運転評価に基づき、高齢者を含む個人や、物流・運送業界等の法人ドライバーの運転寿命延伸や安心・安全な運転ができる環境を構築することを目指す、「運転の人間ドック」構想の実現に向けた実証実験計画の策定・実行を共同で行う。また、エコシステムの一環として、医療などの関係者が連携し、運転者の健康状態や運転能力を総合的に評価し、適切なサポートやトレーニングを提供することで、安心で安全な運転継続を促す環境を形成することを目指す。

今後、損保ジャパンとAI教習所は、さまざまなセンシング技術を活用して収集したデータを複合的に検証し、ドライバーの属性に応じた課題解決に取り組んでいく。蓄積されたリアルデータを利活用することで、個々のドライバーに合わせた、より精度の高い運転評価方法の開発と、その評価に基づいた効率的でパーソナライズ化されたトレーニングを提供し、安心で安全な運転継続を促すエコシステムの形成を目指す。