リーガルテック、創薬企業向け化合物・活性評価情報整理ワークフローを提供開始
リーガルテック株式会社は、医薬品・創薬企業の研究開発部門および知財部門を対象に、化合物・活性評価情報整理ワークフローの提供を開始した。このサービスは同社のAIデータプラットフォーム「IPGenius」の導入企業向けに展開される。部門や研究フェーズごとに分散して蓄積された化合物情報や特許情報などを横断的に整理し、調査の前処理や発明抽出、過去の開発中止候補の再利用検討を支援する。
創薬研究におけるデータ分散と検索の属人化が背景に
医薬品や創薬企業の研究開発は多段階のプロセスにわたり、各フェーズで生成される膨大なデータの管理と活用が課題となっている。現場では、化合物ライブラリや研究ノート、活性評価データ、非臨床試験報告書、特許明細書などが部門やプロジェクトごとに異なる形式で保管されており、部門を越えた参照が難しい状況がある。
さらに創薬分野では、化合物の呼称として社内コード名、一般名、IUPAC名、CAS番号が混在し、標的タンパク質も略称や遺伝子名が併用されるため、キーワード検索のみで網羅的に情報を抽出することが困難だった。また、開発中止となった候補化合物の情報が担当者の異動や退職に伴い埋もれてしまう点や、先行技術調査・FTO(Freedom to Operate)調査の前処理が属人化し品質にばらつきが生じる点も課題とされていた。
提供されるワークフローの内容と対象資料
本ワークフローでは、研究ノートや試験報告書からの化合物コードや合成条件の抽出、各種名称・表記の名寄せ、IC50やEC50などの活性評価条件の項目別整理を行う。さらに標的タンパク質情報の統一表記による整理、開発中止理由や評価データの再利用可能な形式での整理、先行技術調査やFTO調査向けの検索語候補の生成、他社特許との比較軸の整理、蓄積した情報のナレッジ化などを実施する。
対象となる資料には、研究ノートや各種実験データ、非臨床試験報告書、特許明細書、発明提案書、FTO関連資料、過去の調査報告書、開発中止報告書などが含まれる。
先行調査からテーマ引き継ぎまで幅広いシーンを想定
想定される利用シーンとしては、先行技術調査前の研究ノートからの情報整理や検索語候補の準備、FTO調査前における化学構造や製造方法の整理が挙げられる。
このほか、過去の開発中止候補のデータを新規適応症や類似化合物の研究立案に役立てる再評価、研究ノートや試験データからの発明提案書ドラフト作成支援、異動・退職に伴う研究テーマの引き継ぎ、競合特許との差異を整理する比較分析、類似化合物の過去の検討履歴参照による重複研究の回避などでの活用が見込まれている。
AIプラットフォーム「IPGenius」の活用と今後の展開
本ワークフローの基盤には、社内の機密データを扱う前提で設計されたAIデータプラットフォーム「IPGenius」が活用される。異なる形式で蓄積された社内データを一元的に検索・参照できる環境を整え、業務の文脈に即した情報抽出を支援するとともに、権限に応じた参照範囲の管理を行う。
リーガルテック株式会社では、医薬品・創薬分野に加え、材料・化学、食品、化粧品、電子材料、ヘルスケアなどの分野に向けても、業界別・用途別のAI活用ワークフローおよびナレッジテンプレートを順次拡充していくとしている。
会社概要
- 会社名:リーガルテック株式会社
- 設立:2021年3月
- 資本金:4億9,300万円(資本準備金含む)
- 代表取締役社長:平井 智之
- 所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
- 事業概要:特許AIプラットフォーム「MyTokkyo.Ai」、AIデータプラットフォーム「IPGenius」、M&Aプラットフォーム「リーガルテックVDR」の開発・提供
本記事はリーガルテック株式会社の発表をもとに作成。
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