「SFTカンファレンス2024」開催。スポーツと国際交流・協力の新たな展開
2024年3月6日、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)は、「ポストスポーツ・フォー・トゥモロー推進事業」(以下「SFT」)の一環として、「SFTカンファレンス2024」を開催した。本カンファレンスはスポーツを通じた国際交流と協力の新たな展開を目指し、スポーツ関連団体や地方公共団体、民間企業や教育・研究機関、そしてNGO/NPO等から211名が参加した。
「次世代のスポーツ×国際交流・協力、東京2020大会レガシーの先へ」をテーマに、国際的な専門家や研究者、国内外での実践者による情報提供や事例発表が行われた。また、様々なフィールドで活躍する次世代リーダーによる未来討議も実施され、登壇者と参加者の間で数多くの意見が交わされ、これからのスポーツ国際交流・協力の針路やアクションを考えるとともに、新しい連携が生まれる機会となった。
セッションでは、パリ2024大会におけるレガシー戦略や、ロンドン2012大会のレガシーと英国内の動向、東京2020大会レガシーとしての国際情勢に応じた海外アスリート支援事例、そしてスポーツにおける社会的インパクト評価の枠組みについてのプレゼンテーションなどが行われた。
スポーツ庁長官による表彰式では、スポーツを通じた国際交流・協力に取り組んだ団体が表彰された。受賞者の中には、外国人留学生等を対象とした“国際武道文化セミナー”を開催した公益財団法人日本武道館や、すべての義足ユーザーが日常的に楽しく走れる社会を目指す“Blade for All”を推進する株式会社Xiborg、そして日本・ベトナム間の大学生・特別支援学校生によるインクルーシブ遠隔スポーツ部活動を実践した東京家政学院大学松山研究室などが含まれていた。
また、ユースセッションでは篠原果歩さん(ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団)の進行のもと、参加者からの質問も交えながら次世代リーダーによる活発な意見交換が行われた。ここでは、国内外の最新の知見を学ぶだけでなく、参加者間のネットワークも深まるという貴重な体験が得られた。
「スポーツ・フォー・トゥモロー」(SFT)は、開発途上国をはじめとする世界のあらゆる世代の人々にスポーツの価値やオリンピック・パラリンピック・ムーブメントを広げるための取組で、日本はこのような国際的な動きをリードする立場から、様々なスポーツを通じた国際交流・協力に一層取り組むことが期待されている。