ティー・アイ・トレーディング、スイス発の可搬式洪水防護システムを提供開始
B2B産業安全機器の専門商社であるティー・アイ・トレーディング(東京都品川区、代表取締役:立花隆志)は、スイスの洪水・浸水防護システムメーカーであるBeaver Protection Systems社およびLENOIR Protection Systems社と代理店契約を締結し、可搬式止水堤「BEAVER Dam」および可搬式止水バリア「LENOIR Water Barrier」の取り扱いを開始しました。スイス本社での技術研修を修了し国内に実機を配備したことから、重要施設や工場、自治体向けの提供とデモンストレーションの受付を開始します。
増加する短時間強雨と土のう運用の課題
国土交通省の『水害レポート2024』によると、時間雨量50mmを超える短時間強雨の年間発生回数は、1976〜85年平均の226回から2015〜24年平均の334回へと約1.5倍に増加しています。河川からの越水に加え、市街地の排水能力を超えて発生する内水氾濫のリスクが高まる一方、現場の一次的な備えは依然として土のうと固定式止水板が中心です。
土のうは資材そのものが安価であるものの、運搬や積み上げの人手、雨中での作業時間、使用後の土砂処分といった負荷が毎回発生します。同社は「現場が繰り返し運用できるか」を基準に製品を選定してきた立場から、繰り返し使えるモバイル洪水防護システムの取り扱いを決定しました。
水を使って固定・自立する2種類の可搬式システム
今回取り扱いを開始した製品は以下の2点です。
- BEAVER Dam(可搬式止水堤):地面に広げて空気で形を作り、給水することで充填された水の自重により固定される構造です。ストラップや地中アンカーによる固定を必要とせず、メーカー技術データシートによると延長100m・防護高80cmの止水ラインを約5人・約1時間で構築できます。同条件を土のうで築く場合は6,500袋以上(日本で一般的な1袋20〜25kg換算での同社試算)が必要となりますが、本製品は使用後に水を抜いて回収できるため土砂の廃棄処理が発生しません。標準型式の最大防護水位は50cm・80cm(アドオン要素併用で80cm・130cm)です。
- LENOIR Water Barrier(可搬式止水バリア):折り畳んだバリアを広げて水を流し込むと、水圧によって壁が押し上げられて自立する構造です。防護高35cmの型式は2人で運搬でき、延長100mあたりの設置時間は約4分(0.04分/m)となっています。
両製品はいずれもドイツのEuropaverband Hochwasserschutz e.V.(欧州洪水防護協会)の認証を取得しています(2025年12月発行、2028年12月まで有効)。メーカーによると、適切な保守のもとで20〜25年の再利用を想定しており、これまでに1,000件を超える緊急対応で使用されています。なお、津波や高流速の激流に対する防護を意図した製品ではなく、設置可否は現地の勾配や地面の状態により異なります。
国内に実機配備、計画的な導入を支援
同社はスイス本社での技術研修を修了し、製品構造や設置手順、保守・補修方法についての指導を受けています。実機は国内に配備済みで、設置手順や水充填時の重量・安定性などを確認できるデモンストレーションを受け付けています。
製品は受注生産となり、納期目安は発注から約2〜3か月です。同社は出水期に向けた計画的な設備導入支援として、現地条件のヒアリング、構成設計、概算見積もりを実施します。価格は構成により異なるため個別見積もりとなり、販売のみの取り扱いとなります。
同社代表取締役の立花隆志氏は、水害への備えは発生後では間に合わず納期も要することから早期の準備が必要であるとし、少人数で繰り返し使えて後始末が不要な備えとして日本の重要インフラや地域を守る選択肢として提案していくとしています。
会社概要
- 商号:ティー・アイ・トレーディング株式会社
- 所在地:東京都品川区南大井5-26-12 JSCビル4階
- 代表者:代表取締役 立花隆志
- 事業内容:墜落防止システム・職場安全機器をはじめとするB2B産業安全機器の専門商社
本記事はティー・アイ・トレーディング株式会社の発表をもとに作成しています。一部のデータは国土交通省『水害レポート2024』、Europaverband Hochwasserschutz e.V.発行の認証書、Beaver Protection Systems社およびLENOIR Protection Systems社の技術データシートなどを参照しています。
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