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渋谷Web3大学など、飯塚市で自治体初のブロックチェーン防災実証レポートを提出

渋谷Web3大学、かんがえる防災、Turing Japanの3社は、福岡県飯塚市の「令和7年度飯塚市先端情報技術実証実験サポート事業」において実施した、ブロックチェーン(DID/VC)を活用した防災実証実験の事業終了レポートを2026年7月27日に飯塚市へ提出した。国内自治体によるブロックチェーン(DID/VC)と防災を組み合わせた実証実験としては日本初(3社調べ)となる。平時の防災学習と有事の避難所受付を1つの証明書で担うコンセプトの検証結果や、現場で見えた課題が全42ページの報告書にまとめられている。

実証実験の背景とコンセプト

飯塚市は2021年11月に自治体として初めてブロックチェーン推進宣言を行い、社会実験を重ねてきた。今回の実証は飯塚市の非資金支援・協力により実施されたもので、補助金の受給はない。

本実証は、飯塚市の防災現場からの発案による「避難所受付のデジタル化」と、市のヒアリングを契機とした「防災学習の日常化」を2本の柱として設計された。「一つの証明書、二つの価値(One VC, Two Values)」を掲げ、平時は防災学習の証明書として利用し、有事には避難所受付での本人確認として機能させる検証が行われた。発行基盤には「Turing Certs」が用いられ、IOTAと東芝DNCWARE Blockchain+の2種類のブロックチェーンが使用された。

実証内容と受付時間短縮の実証データ

実証期間は2025年12月から2026年3月までで、以下の取り組みが実施された。

  • 2025年12月23日:飯塚市役所にて、手書き受付とDID/VC認証の所要時間を同一条件で実測するロールプレイングを実施
  • 2026年1月19日〜3月15日:全問に正解を置かない「飯塚市かんがえる防災クイズ」(全56問)を配信し、継続受講に応じて3段階のDID/VC証明書を発行
  • 2026年2月17日:中間報告イベントにて実測データを報告
  • 2026年3月20日:飯塚市制20周年記念式典において、2種類のブロックチェーンを同一の避難所受付ユースケースで実地比較

JR東海イノベーション推進室メンバーによる実証レポート(2026年2月17日発表)によると、避難所受付の認証時間は手書き受付の151.06秒に対し、DID/VC認証は68.96秒となり、約2.2分の1に短縮された。認証時間68.96秒の内訳は、純粋な認証が24.11秒、証明書表示が31.44秒、メールの探索が13.41秒となっている。避難所側は専用アプリを使わず、Webブラウザとスマートフォンのカメラのみで検証を行い、取得する個人情報は氏名・住所・生年月日の3項目に限定された。

浮き彫りとなった課題と今後の展望

レポートでは、認証そのもの以外の操作(証明書の画面表示やメールの確認)に約45秒を要した点や、「DID/VC」という用語の分かりにくさといったユーザー体験上の課題が挙げられた。また、避難所受付の抜本的な効率化には自治体の基幹システムや管理台帳との連携が必要であることや、マイナンバーカードが対応しにくい外国人避難者の受付や災害ボランティアの証明といった固有領域での有用性についての考察も記録されている。

3社の代表者は、技術を人のために使える仕組みとすることや、平時からの人づくり・地域づくりの重要性、自治体や現場実務者との共創による社会実装の意義を強調している。

飯塚市では令和8年度も先端情報技術実証実験サポート事業が継続されており、個別避難計画の橋渡しや災害ボランティアの証明など、証明書が機能する領域の検討を市とともに進める予定としている。

参加企業概要

  • 渋谷Web3大学株式会社:プロジェクト創発コミュニティ「渋谷Web3大学」を運営。所在地は東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア39階、代表取締役社長CEOは北村元氏。
  • 株式会社かんがえる防災:自治体防災アドバイザーや防災教育、BCP支援を行う防災専門会社。所在地は福岡市博多区博多駅前四丁目27-5 博多ステーションタワー302、代表取締役社長は髙木敏行氏。
  • Turing Japan株式会社:ブロックチェーン技術を用いたデジタル証明書発行基盤を提供するスタートアップTuring Certsの日本法人。所在地は東京都渋谷区神南一丁目11-4 FPGリンクス神南5階、代表取締役社長は石川真理氏。

本記事は渋谷Web3大学株式会社、株式会社かんがえる防災、Turing Japan株式会社の発表をもとに作成

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