若者のテレビ離れ顕著、動画視聴の実態調査
株式会社フォーイットが運営するパフォーマンステクノロジーネットワーク「afb(アフィビー)」は、全国の20代から60代までの男女500人を対象に、動画コンテンツの視聴方法に関するアンケート調査を実施した。
調査の結果、動画コンテンツの視聴方法として最も多かったのは「テレビ」で51.6%、次いで「パソコン」が41.8%、「スマートフォン」が39.4%という結果になった。一方、「動画コンテンツは見ない」と回答した人は18.6%だった。
男女別で見ると、男女ともに「テレビ」での視聴が最も多かったが、「パソコン」では男性の回答率が約13%高く、「スマートフォン」では女性の回答率が約5%高くなった。総務省の調査によると、パソコンの利用率は男性が69.6%、女性が53.1%となっており、普段の利用率が今回の結果にも影響していると考えられる。
年代別では、「テレビ」と回答した人は60代が63.0%だったのに対し、20代は35.0%と2倍近くの差がついており、若年層のテレビ離れが顕著に表れている。一方、「スマートフォン」と回答した人は20代から40代が多く、日々の利用率が90%以上のスマートフォンで動画コンテンツを視聴するという文化が浸透しつつあることがうかがえる。しかし、「動画コンテンツは見ない」では20代が27.0%と全年代で最も多いという結果になった。
子供の有無で見ると、「テレビ」のみ子供がいる人の回答が多く、それ以外の項目では子供がいない人の回答が上回るという結果になった。小さな子どもがいる家庭では、親の目の届く範囲で視聴できる点や、不適切なコンテンツに触れるリスクが低い点から、テレビを利用している人が多いと考えられる。
現在では、インターネット上でテレビ番組を視聴できるサイトや、過去の作品をいつでも視聴できるサブスクリプションなど、さまざまなサービスが登場したことで、テレビだけでなくパソコンやスマートフォンでも番組を視聴できるようになった。SNSや動画投稿サイトの発展により、誰でも動画コンテンツのクリエイターになれる時代になったことで、テレビ番組など従来の動画コンテンツを制作してきたメディアも視聴者を確保するためにさまざまな施策を練っていることがうかがえる。