PARAGON DD 広告制作特化の独自生成AIツールを開発 社内運用を開始
TV-CMやウェブサイトなどの広告コンテンツを手がける株式会社PARAGON DIGITAL DESIGNは、広告クリエイティブに特化した自社独自の生成AIツール「DD CONTENTS STUDIO」を開発し、社内運用を開始しました。本ツールは著作権およびネーミング商標を登録申請中であり、Google CloudのAIエージェントプラットフォーム「Gemini Enterprise Agent Platform」を基盤としています。データの安全性や権利の透明性、機密情報の保護を確保しながら、画像生成から動画生成まで広告ビジュアル制作に必要な工程を網羅する設計です。
開発の背景と導入の経緯
TV-CM制作において生成AIを活用してきた同社では、企画の初期段階からカンプや画コンテ、ビデオコンテのビジュアル制作にAIを使う機会が増加していました。一方で、担当者による生成品質のばらつきや、広告制作に必要な専門技術要素をプロンプトに落とし込む難しさ、データの安全性や権利関係の透明性、機密情報の取り扱いに対する懸念といった課題が生じていました。
こうした課題を解決し、クリエイティブの質の向上と効率化を図るためツールの開発に着手しました。まず社内で自然言語による対話を通じてコードを組み上げる手法「vibe coding」を用いて試験的に構築し、仕様と挙動の安定性を確認した後にGoogle Cloudへ相談を行いました。技術的な助言と専門開発会社の紹介を経て本格的なシステム開発へと移行し、安全性や権利保護の要件を満たし日本語でのプロンプト指示に対応する基盤としてGemini Enterprise Agent Platformを選定しました。
日本語による専門設定と平準化

本ツールは、カメラワークやレンズ、アングル、フィルターといった制作現場で求められる技術要素を、日本語の自然な文章やニュアンスで設定できる点が特徴です。担当者のリテラシーに左右されず、高品質なアウトプットを生成できる環境を整えることで、制作体制の平準化を図ります。
同社代表の酒井剛氏は、リテラシーの差がアウトプットの差につながる壁を取り払い、誰もが最短距離で高品質な広告クリエイティブを生み出せるフローと、顧客の機密情報や権利関係を安全に扱えるセキュリティ基盤を目指して開発したと説明しています。広告主に対しては企画段階から明確なビジュアルイメージを共有して早期の合意形成を促し、広告会社に対しては制作準備の迅速化や提案力の強化に寄与するとしています。
制作工程を一気通貫で支援する独自機能
ツール内では、カンプや画コンテの作成からビデオコンテの動画化まで全制作工程を完結できます。実装されている主な独自機能は以下の通りです。
- クリエイティブガイドライン学習機能:チャット型AIにリファレンスやNG項目を学習させ、生成時のルールを自動作成
- プロンプト生成機能:シーン説明や使用機材、カメラワークなどの項目を入力し、各種AIツールに合わせたプロンプトを生成
- 画像生成機能:クリエイティブガイドラインを参照させ、最小限のプロンプトで画像を生成
- マスク合成機能:一部分の変更や人物の切り抜きなどをAIで自動化
- 動画化機能:生成した画像をシームレスに動画化
今後の展開
同社は制作現場でツールの運用を行いながら機能拡充を進め、生成AIを活用した広告クリエイティブ制作の品質向上と効率化に取り組む方針です。権利面やセキュリティ面の安全性を確保したクリエイティブの提供を継続するとしています。
会社概要
PARAGON DIGITAL DESIGNは、創立55年を迎える株式会社パラゴン(本社:東京都港区、代表取締役社長:白石尊信)のデジタルソリューションチームです。
- 会社名:株式会社PARAGON DIGITAL DESIGN
- 所在地:東京都港区白金台2-10-5 白金台偕成ビル
- 代表取締役:酒井剛
- 事業内容:広告コンテンツ制作(TV-CM、WEB-CM、SNSコンテンツ、ブランドムービー、デジタル/AIクリエイティブ等)
- URL:https://www.paragon-dd.co.jp
本記事は株式会社PARAGON DIGITAL DESIGNの発表をもとに作成しました。Google Cloud および Gemini Enterprise Agent Platform は Google LLC の商標です。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



