首のしこり経験者の約8割が受診先分からず放置傾向も アイシークリニックが実態調査
医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニックは、首のしこりを経験した300名を対象に実施した意識調査の結果を公表しました。調査によると、首にしこりを感じた人の78.3%が受診すべき診療科が分からなかったと回答したほか、平均受診期間は3.2ヶ月に及ぶことが明らかになりました。冬場にかけて首元の衣類着用時に発見するケースが多い一方で、粉瘤とリンパ節の腫れの違いを正しく把握できている人は1割未満にとどまっています。
約8割が診療科に迷い受診まで平均3.2ヶ月放置する実態
調査結果によると、首のしこりに気づいた際に何科を受診すべきか分からなかったと回答した人は78.3%に達しました。皮膚科や形成外科、耳鼻咽喉科など複数の診療科が関係するため、判断に迷う人が多い傾向が浮き彫りとなっています。
また、医療機関を受診するまでの期間は平均で3.2ヶ月かかっており、43.7%が3ヶ月以上放置してから受診していました。様子を見たり痛みがなかったりしたことで後回しにした事例が多く見られます。発見のきっかけについては、52.0%が「マフラーやタートルネック着用時」と回答しており、衣類の着脱時に気づくケースが半数を超えました。不安に感じる点としては、67.0%が「悪性(がん)ではないか」を挙げています。



粉瘤とリンパ節の腫れの違いを説明できる人は8.7%

首のしこりの主な原因として粉瘤やリンパ節の腫れが挙げられますが、両者の違いを「正確に説明できる」と答えた人は8.7%にとどまり、91.3%が見分け方を知らない状態であることがわかりました。
粉瘤は皮膚の下に袋状の構造物ができて角質や皮脂が溜まる良性腫瘍で、皮膚表面に黒い点(ヘソ)があり皮膚と一緒に動く特徴を持ちます。自然治癒せず外科的切除が根本治療となります。一方、リンパ節の腫れは感染症や炎症、腫瘍などが原因で起こり、皮膚と連動せず独立して動く特徴があります。また、脂肪細胞が増殖してできる良性の軟部腫瘍である脂肪腫は、柔らかく弾力があり皮膚の下でよく動く性質を持っています。
医師が解説する見分け方と受診の目安
アイシークリニックの髙桑康太医師によると、監修医師の30,000件の皮膚腫瘍手術実績から首のしこりの約70%は粉瘤または脂肪腫であり、適切な診断と治療により問題なく改善するとしています。同医師は「首のしこりは、その原因によって対処法が大きく異なります」と説明しています。
受診の目安として、以下の症状がある場合は早めの受診が推奨されています。
- 2週間以上消えない、または徐々に大きくなっている
- 痛み、赤み、熱感などの炎症の兆候がある
- 硬くて動きにくい、または複数のしこりがある
- 発熱、体重減少、倦怠感などの全身症状を伴う
- 首以外(脇の下、鼠径部など)にもしこりがある
診療科の選び方として、皮膚表面に近い粉瘤や脂肪腫が疑われる場合は皮膚科や形成外科、リンパ節や甲状腺の異常が疑われる場合は耳鼻咽喉科、全身症状を伴う場合は内科が適しているとされています。
調査概要
- 調査対象:過去3年以内に首のしこりに気づいた経験がある全国の20〜60代の男女
- 調査期間:2026年10月15日〜10月24日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象人数:300名
本記事は医療法人社団鉄結会(アイシークリニック)の発表をもとに作成しました。
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