ミライ菜園が全農群馬と提携、病害虫防除DXで持続可能な農業へ

株式会社ミライ菜園は、全国農業協同組合連合会群馬県本部との業務提携契約を締結した。ミライ菜園は病害虫の発生を予測するAIアプリ「MIRAI」の開発を進めており、今回の提携により群馬県内の生産者やJA指導員からのフィードバックを収集し、アプリの改善を進める。

MIRAIは、病害虫の発生危険度を知らせる予報AIと、発生状況を可視化するマップを備えており、病害虫発生前の予防的対処を可能にするアプリだ。ミライ菜園独自の病害虫発生履歴ビッグデータを活用した世界初の病害虫予測AIで、特許を取得済みである。

作物の病害虫被害は、収量の10-40%を定常的に損ない農家の経営を圧迫している。さらに気候変動の影響で病害虫の発生傾向が不安定になり、勘と経験が通用せず、想定外の被害に悩まされるようになった。異常気象が顕在化する中、病害虫発生のタイミングを的確に予測し、被害発生前に必要最小限の農薬で被害を抑えるための新たな手法が求められている。

病害虫被害は直接的に農家の収益を損なうだけでなく、生産現場での甚大なフードロスと捉えることもできる。このフードロスを抑えることで被害野菜の廃棄量を削減し、農業の環境負荷低減にも貢献する。

ミライ菜園は今回の業務提携で現場への実装を加速し、農家の所得向上や持続可能な農業の実現に貢献していく。