井上尚弥の強さを紐解く『怪物に出会った日』がミズノスポーツライター賞最優秀賞に
東京新聞記者の森合正範氏が書いたノンフィクション『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』が、2024年3月6日に公益財団法人ミズノスポーツ振興財団が主催する第34回ミズノスポーツライター賞最優秀賞に選ばれました。
森合氏の作品は、国内外で井上尚弥選手と闘った選手たちを取材し、彼らの人生を辿りながら、井上選手が「怪物」へと進化していく過程を描いています。井上選手自身も、本作を通じて対戦相手の心情などを知る機会が得られ、「自分が辿って来たキャリアを色濃くしてくれました」と述べています。2023年10月26日の刊行以降、電子書籍を含めて4万部を超えるヒット作となりました。
受賞と同日に正式発表された5月6日東京ドームでの井上尚弥vs.ルイス・ネリ戦を前に、ファンやボクシング関係者にとって貴重な一冊となることでしょう。この本は、井上選手の強さを最も直接的に体感した者達による詳細なインタビューが盛り込まれているため、井上選手の「怪物」への変貌を理解する上で必読と言えます。
ミズノスポーツライター賞は、スポーツライティングの分野で優れた業績を上げた作品やライターを表彰する賞であり、その最優秀賞に『怪物に出会った日』が選ばれたことは、その作品の価値と影響力を如実に示しています。
本書は、井上選手と闘った選手たちの視点から見た「怪物」の強さを描くことで、井上選手の「怪物性」を多角的に照らし出しています。
『怪物に出会った日』の受賞は、スポーツライティングの可能性を示しただけでなく、井上尚弥選手の「怪物性」を多角的に捉える新たな視点を提供しました。それは、ボクシングだけでなく、スポーツ全般における人間ドラマを描く新たな手法とも言えます。