低温やけど経験者の54.0%に傷跡 アイシークリニックが実態調査結果を公表
医療法人社団鉄結会アイシークリニックは、冬場に湯たんぽや使い捨てカイロ、電気毛布を使用したことがある全国の20〜60代の男女300名を対象に実施した、低温やけどの実態に関する調査結果を発表した。調査によると、低温やけど経験者のうち54.0%に傷跡が残っており、受診が遅れた理由として78.3%が痛みの少なさを挙げていた。同クリニックは、低温やけどは見た目以上に皮膚深部まで損傷が進む傾向があるとして注意を呼びかけている。
痛みの少なさが受診遅れの原因に 経験者の半数以上に傷跡が残存
調査において、低温やけど経験者165名を対象に受診が遅れた理由を尋ねたところ、78.3%が「痛みが少なかったため受診が遅れた」と回答した。低温やけどの特徴である痛みの少なさが、医療機関への受診を遅らせる主因となっている状況が示された。
また、低温やけど経験者のうち傷跡が残ったと回答した人は54.0%に上った。内訳は「はっきりと跡が残った」が31.5%、「うっすらと跡が残った」が22.5%となっており、半数以上に瘢痕が認められている。低温やけどを経験した際に受診した人は約4割にとどまり、半数以上が自己判断で対処したほか、判断がつかないまま放置している層も約2割存在することが分かった。
低温やけどの危険性の認知度については、名前は知っているものの危険性や特徴まで詳しく知っている人は1割程度にとどまった。何科を受診すべきか分からなかったと回答した人も28.5%に上っている。


湯たんぽなどの長時間接触がリスク要因に


冬場に使用する暖房器具のうち、最も長時間肌に接触させて使用するものとしては湯たんぽが最多となった。湯たんぽ使用者の62.7%が「寝ている間に接触時間が長くなった」経験があると回答している。また、使い捨てカイロを長時間使用している人も31.3%に達した。
低温やけどは、44〜50℃程度の比較的低い温度の熱源に長時間接触することで皮膚深部に損傷が進む熱傷である。通常の高温熱傷に比べて受傷直後の痛みが弱く、表面上は軽症に見えても皮下組織まで障害されている深達性II度〜III度熱傷になりやすい特徴がある。
早期受診と応急処置の重要性 医師が警鐘
アイシークリニックの髙桑康太医師によると、低温やけどは44℃以上の熱に長時間さらされることで皮膚のタンパク質が徐々に変質して発生する。44℃では約6時間、46℃では約30分、50℃では約3分で発生するとされ、就寝時に湯たんぽや電気毛布を使用していると接触時間を容易に超えてしまうという。特に温度感覚が鈍くなりやすい高齢者や糖尿病患者、飲酒後の人などは重症化のリスクが高いとしている。
やけどを負った場合の応急処置としては、まず流水または氷水に浸したタオルで20分以上冷やすことが重要となる。氷や保冷剤の直接使用は凍傷のリスクがあるため避ける必要がある。また、以下の症状が見られる場合は速やかに皮膚科または形成外科を受診することが推奨されている。
- 水ぶくれができている(深達性II度以上の可能性)
- 皮膚が白っぽくまたは黄色っぽく変色している(III度熱傷の可能性)
- 赤みや痛みが2日以上続いている、または悪化している
髙桑医師は、自己判断で市販の軟膏を塗ったり水ぶくれを潰したりすると感染リスクを高めると指摘し、受診までに1週間以上経過した場合は瘢痕が残るリスクが著しく高まるため、早期の適切な治療が傷跡を最小限に抑えるポイントであると述べている。
調査概要とクリニック案内
本調査の概要は以下の通り。
- 調査対象:冬場に湯たんぽ・使い捨てカイロ・電気毛布のいずれかを使用したことがある全国の20〜60代の男女
- 調査期間:2026年10月5日〜10月14日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象人数:300名
医療法人社団鉄結会アイシークリニックは、皮膚科・形成外科を専門とし、熱傷を含む皮膚疾患全般の治療や創傷治療、瘢痕治療に対応している。展開している医院は以下の通り。
- アイシークリニック新宿院(東京都渋谷区代々木2-5-3 One-葵ビル2階)
- アイシークリニック渋谷院(東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階)
- アイシークリニック上野院(東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F)
- アイシークリニック池袋院(東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階)
- アイシークリニック東京院(東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階)
- アイシークリニック大宮院(埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画)
本記事は医療法人社団鉄結会アイシークリニックの発表をもとに作成。
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