大企業のステーブルコイン認知率は42.5%、アステリアが財務担当者らに調査
アステリア株式会社は、企業の財務、会計、経理担当者を対象に実施した「ステーブルコインに関する実態・意識調査」の結果を発表しました。全体の認知率は29.9%となり、従業員規模300名以上の大企業では42.5%に達しています。認知層の6割以上が送金スピードやコスト面などのメリットを評価している一方、運用時のトラブル対応や既存システムとの連携が導入の課題として浮き彫りになりました。
大企業の4割超が認知、業務効率化への期待が先行
ステーブルコインの認知度について「知っていて、すでに使ったことがある」「理解している」「見聞きしたことがある」を合わせた比率は29.9%でした。規模別では従業員規模300名以上の大企業で42.5%に達しており、国際決済に多くの課題を抱える大企業から認知が広がっている状況が示されています。
また、ステーブルコインを認知している回答者の61.2%が魅力を感じると回答しました。具体的な評価点としては「送金・決済のスピードが速い(57.0%)」「24時間365日いつでも送金できる(43.5%)」「海外送金手数料を少なくできる可能性がある(37.6%)」などが上位に挙がり、決済業務における実務的な利点に関心が寄せられています。
国際決済の課題と導入に向けた懸念点
国際決済に関する課題では、「海外送金の手数料が高い(31.8%)」が最多で、次いで「為替による金額差異(29.0%)」「着金までの日数がかかる(25.2%)」となりました。
一方、認知層における導入の懸念点としては「運用時のトラブル対応への不安(31.7%)」が最も多く、「導入・運用コストがわからない(26.8%)」「既存システムの連携(20.9%)」が続いています。ステーブルコインの導入を進める上では、安全かつ安定した運用環境の確保や、社内の財務会計システム、基幹システムとシームレスに連携できる環境整備が重視されていることがうかがえます。
関係者が示す普及への展望と課題


日本国内では、2025年8月にJPYC社が資金移動業の登録を取得し、10月に日本円建てステーブルコイン「JPYC」を発行しました。2026年9月18日時点でJPYCの発行額は100億円を突破しています。

調査結果を受け、JPYC株式会社の代表取締役である岡部典孝氏は、ステーブルコインが24時間365日利用できる新たな決済インフラとして企業の財務・経理業務を変革する可能性に言及し、パートナー企業との連携を通じて安心して利用できる環境づくりと社会実装を推進する姿勢を示しました。
また、アステリア株式会社の代表取締役社長である平野洋一郎氏は、実務導入において既存システムとの連携や運用トラブルへの不安がハードルになっていると指摘し、ノーコードデータ連携ツール「ASTERIA Warp」や企業向け入出金管理サービス「JPYC Gateway」を通じて企業の財務DXとWeb3活用を後押ししていくとしています。
調査の概要

今回の調査は以下の条件で実施されました。

- 調査期間:2026年3月26日~2026年3月27日
- サンプル数:スクリーニング調査 8,687サンプル、本調査 421サンプル(いずれもインターネット調査)
- 調査対象(スクリーニング調査):15~89歳の男女で財務/会計/経理担当者
- 調査対象(本調査):上記のうち海外送受金担当者(従業員規模100名以上、現職で海外取引があり、海外送金・送金処理の承認・チェック、海外からの入金処理をメインまたは部分的に担当)
本記事はアステリア株式会社の発表(アステリア㈱ ステーブルコイン認知度調査2026)および矢野経済研究所『2026年版 ステーブルコイン市場の実態と展望』(2026年2月)の公表情報をもとに作成しました。
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