東京外国語大学とキッコーマン、おいしさの研究成果発表会を11月13日開催へ
国立大学法人東京外国語大学とキッコーマン株式会社おいしさ未来研究センターは、共同研究「『おいしい』の言語と文化研究プロジェクト」の成果発表会 兼「東京外国語大学キッコーマンおいしさ未来賞」授賞式を2026年11月13日(金)に開催します。会場は東京外国語大学の府中キャンパスです。当日は同大学の博士後期課程学生4名が、言語学や文化人類学などの視点から「おいしい」という感覚がどのように表現され、意味づけられているかを発表します。
産学連携による研究の背景と目的
東京外国語大学とキッコーマン株式会社おいしさ未来研究センターは、2026年2月に「おいしさの未来協働研究プログラム」に関する協働研究協定を締結しました。
「おいしさ」は味覚にとどまらず、言語、文化、記憶、身体、社会的経験が重なり合う複合的な概念とされています。同プロジェクトでは、成分分析やマーケティングなどの科学的手法や実践を蓄積してきたキッコーマンと、東京外国語大学が培ってきた多言語・多文化研究の人文学の知を結びつけ、「『おいしい』という感覚を共有・表現する際の言語・文化的特徴」の多角的な解明を目指してきました。今回は約半年にわたる研究成果の発表とともに、優れた研究成果を表彰する授賞式が行われます。
本取り組みは、JSPS地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)の一環として、東京外国語大学の学際研究共創センター(TReND)を中心に推進されています。同大学では産学連携を人文学が社会の中でどのように実践され得るのかを検証する場と位置づけ、対話を通じて問いを共に育てる協働や、大学院生が自身の専門分野を社会とのつながりの中で捉え直す機会の提供を目指しています。
博士後期課程の学生4名による発表内容
成果発表会では、「4つの世界から、『おいしい』が届く。」をテーマに、4名の大学院生がそれぞれの研究課題について報告します。
- 鈴木 岳志(世界言語社会専攻 博士後期課程2年)
課題名:「家庭料理」という「おいしさ」:学生の食習慣から考える現代ブラジルの食事のかたち サンパウロ州UNICAMP(カンピーナス州立大学)周辺でのフィールドワークをもとに、現代ブラジルにおいて「家庭料理(comida caseira)」という概念がどのように食にポジティブな価値や「おいしさ」を与えているかを考察します。


- IBETO KELECHI EMMANUELA(共同サステイナビリティ専攻 博士後期課程1年)
課題名:Expressing “Deliciousness” in Igbo: Linguistic Expressions and Cultural Meanings of Positive Food Evaluation ナイジェリア南東部の主要言語であるイボ語話者が、食べ物や食経験を肯定的に評価する際に用いる言語表現や文化的意味、多様な社会的・身体的文脈での表現方法を解明します。
- 筬島 凌也(国際日本専攻 博士後期課程1年)
課題名:味における「エモい」とは ―「エモい」の意味拡張と広告表現の試み― 若者言葉「エモい」が食や味の評価に用いられる可能性に着目し、「エモい味」という表現の受容や、食体験・購入意向評価との関係性を調査から明らかにします。
- 堀江 舞柚(世界言語社会専攻 博士後期課程3年)
課題名:なぜ「おいしい」を使い分けるのか? ―スペイン語の rico, sabroso, delicioso から食卓へ ― スペイン語で「おいしい」を表す rico, sabroso, delicioso の意味と使い分けをレシピコーパス分析や実食調査等からモデル化し、グローバルな「おいしさ」の理解への活用を提案します。
開催概要
- イベント名:共同研究「『おいしい』の言語と文化研究プロジェクト」成果発表会 兼 東京外国語大学キッコーマンおいしさ未来賞 授賞式
- 日時:2026年11月13日(金)9:00〜12:00
- 会場:東京外国語大学 本部管理棟 大会議室(東京都府中市朝日町3-11-1)
- 主催:国立大学法人東京外国語大学 学際研究共創センター(TReND) / キッコーマン株式会社おいしさ未来研究センター
- 対象:報道関係者、一般、本学学生・教職員
- 参加費:無料
プログラムは開会挨拶の後、1人あたり発表15分と質疑コメント10分による研究発表が4名分行われ、選考を経て「東京外国語大学キッコーマンおいしさ未来賞」の授賞式、講評、閉会挨拶と進められる予定です。
本記事は国立大学法人東京外国語大学の発表をもとに作成しました。
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