一都三県のファミリー向け人気駅、ビジネス街周辺エリアが複数ランクイン

株式会社LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」は、一都三県におけるファミリー向け賃貸物件の問合せ数が前年度から増えた駅を調査した「人気の上がった駅ランキング(ファミリー編)」を発表した。対象期間は2023年4月1日から2024年3月31日、「LIFULL HOME’S」に掲載されたファミリー向き賃貸物件の問合せ数を駅別に集計したものとなる。

2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行されたこともあり、都内企業のテレワーク実施率は前年度から徐々に低下し、通勤機会が増えたという人も多い。そうした動きを反映してか、都心に近い駅で居住需要が増加し、ビジネス街周辺エリアの駅が複数ランクインしている。

一方で、食料品や日用品などの値上げが相次いだ1年でもあった。23区のファミリー向け物件の掲載平均賃料も、前年度比116.3%(2万6,849円)の大幅な上昇となった。しかし、ユーザーが問合せた物件の平均賃料は前年度比101.4%(2,316円)にとどまり、賃料の上昇に需要が追い付いていないことがわかる。

その結果、準郊外の駅や、拠点駅の近隣の駅、拠点駅の1駅隣の駅といった、相対的に家賃が抑えられる駅の需要が高まった。都心を中心に家賃相場の上昇は続いており、今後も需要は変化する可能性がありそうだ。

東京都では、閑静な住宅街とおしゃれな店が入り交じる「北参道」が1位。神奈川県では、「川崎」や「横浜」にアクセスしやすい駅が多くランクインする結果となった。千葉県では、子育てのしやすさと交通利便性のバランスが良い駅がランクイン。埼玉県では、相鉄・東急直通線との相互直通運転で利便性が向上した「埼玉高速鉄道」の駅が1位となった。