AIの購買支援を支持する消費者は69% Criteoが購買行動調査結果を発表
ルクセンブルクに本社を置くCriteoは、日本全国の一般消費者とデジタル広告業務に関与するビジネスパーソン計518名を対象に実施した「AIによる消費者の購買行動とマーケティングの変化に関する調査」の結果を発表した。調査によると、消費者の69%がAIに購買を委ねるよりもAIのサポートを受けながら最終的な購入判断や操作を自分で行うことを支持している一方、AIからの提案や情報をきっかけに85%が何らかの行動を起こしていることが分かった。また、マーケターの75%が1年前と比較して消費者の購買行動に変化が起きていると回答している。

AI活用は興味段階がピークで最終判断は人間を重視
一般消費者の購買行動において、商品について詳しく知る「興味」の段階では、「検索エンジンのAI概要・チャット機能」や「生成AI」を含むAIの活用率が57%と最も高くなった。一方で、新しい商品を知る「認知」の段階では「SNS」が5割超で最多となり、購入を決める段階でのAI活用率は33%にとどまっている。また、1年前と比較して調べ物をする際にAIに最初に質問する割合が増えたと回答した人は73%に達し、商品を比較・検討する際には34%が生成AIを利用している。商品・サービスの購入や検索時にAIを活用するカテゴリーは、「旅行(38%)」「家電(30%)」「金融商品(30%)」などが上位に並び、AIに期待することとしては「価格・機能・条件を比較してくれる(45%)」が最多となった。
AIからの提案を受け入れない理由については、53%が「最終的な判断は人間が行う方が良い」と回答した。利用時の不安や抵抗に関しては、「AIから提供される情報が正確かどうか不安」が73%、「AIに自分の支払い情報を提供することには抵抗がある」が69%を占めた。AIに教えることに抵抗がある情報としては「身分証番号」が67%で最も高く、次いで「住所(56%)」「本名(48%)」「支払い情報(47%)」「電話番号(46%)」が挙げられている。
オンラインショッピングに対する意識では、「迷っている時間が楽しい(55%)」「最終的な判断を下す時が、買い物で一番ワクワクする(54%)」が半数を超えた。これに対し、「悩んでいる時間を削りたい」は36%、「AIに最適なものを決めてもらいたい」は19%となり、商品の比較・選定から注文、決済、配送手配までを委ねるのではなく、自ら判断することを望む傾向が示されている。
提案をきっかけにECサイトや実店舗で比較検討を継続
AIから商品・サービスの提案を受けた後の行動について、85%が何らかの行動を起こし、83%が提案内容に関する情報収集や比較検討を行っていた。具体的な行動では、39%が総合ECサイトで調べ、39%が実店舗を訪れている。詳しい情報を調べる際に利用するものとしては「商品公式ページ」が44%で最も高かった。
Criteoパートナーシップ戦略責任者の池田智幸は、調査結果について「AIが商品選びや比較検討に活用される一方、購買という行為そのものがAIに置き換わっているわけではないという点です。消費者は購買のすべてをAIに委ねるよりも、自分で判断するための支援を求めている傾向がわかりました」と述べている。
マーケターへの調査では、75%が1年前と比較して担当する顧客の購買行動に変化が起きていると答えた。具体的な変化として、「ニーズの細分化(61%、2025年調査比+6ポイント)」「情報の多様化(54%、同+6ポイント)」のほか、「AIからの流入が増えた(58%)」という回答が挙がった。マーケティング活動の課題としては「最新情報をキャッチアップできない(41%)」「複数チャネルをまたいでのキャンペーン運用や効果測定ができない(39%)」が上位となった。
生成AIやAIエージェント上での自社商品・サービスのレコメンドには、マーケターの92%が興味を示した。このうち「非常に興味がある」は52%となり、2025年調査(46%)から6ポイント増加している。今後強化したい領域や施策では、「AI検索エンジン最適化(46%)」「AIを活用したパーソナライズ接客・チャットボットの導入(46%)」「生成AI内での広告活動(45%)」などが上位を占めた。なお、従業員5,000名以上の企業では、5,000名未満の企業と比べて「消費購買データの拡充や活用(46%)」「AI上でのオーガニックと有料広告を連動した総合効果測定(43%)」を強化したいとする回答割合が高かった。
調査および発表元の概要
本調査の概要は以下の通りである。
- 調査期間:2026年8月28日~8月31日
- 調査対象:20~59歳の男女かつ下記条件に該当する方
- 一般消費者:2~3ヶ月に1回オンラインショッピングを利用し、過去に生成AIサービスを利用したことがある方
- マーケター:お勤め先が、従業員500名以上で直近1年以内に広告出稿&広告業務委託状況把握済の方
- 有効回答者数:518人(一般消費者312人、マーケター206人)
- 調査方法:インターネット
- 調査実施機関:株式会社マクロミル
- 備考:一部の設問については2025年調査と同一の設問を使用し比較を実施
発表元であるCriteo(NASDAQ:CRTO)は、年間売上1兆ドルを超え、20年にわたるAIイノベーションに基づく独自のコマースデータを基盤とするコマース・インテリジェンス・プラットフォームを展開している。日本法人はCRITEO株式会社で、日本代表取締役はグレース・フロムが務めている。公式サイトのURLは www.criteo.com/jp/ となっている。
本記事はCriteoの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



