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富士通、ミスミの商品情報管理にマルチAIエージェント基盤構築 10月より実運用

富士通は、株式会社ミスミグループ本社(ミスミ)の商品情報管理業務において、事業モデル「Uvance」のオペレーションプラットフォーム「Fujitsu Data Intelligence PaaS」を活用したマルチAIエージェント活用基盤を構築した。ミスミにおいて、ECサイトに掲載する数万点の商品を対象とした本業務フローの実運用を10月より開始している。AIと人が連携する運用モデルにより、商品情報整備の効率化と品質向上を目指す。

開発の背景と課題

ミスミでは、取扱商品の拡大に伴い、商品カテゴリ分類や仕様情報などの登録対象が増加していた。特に新規商品やシリーズの登録では、複数のシステムや外部サービスを利用した確認・登録作業が必要となり、担当者による手作業が多く発生していた。そのため、ECサイトへの商品掲載までに時間を要するとともに、商品情報の品質を維持しながら業務を効率化することが課題となっていた。

富士通はこうした背景を踏まえ、「Fujitsu Data Intelligence PaaS」を活用し、商品情報管理業務の効率化と市場投入の迅速化に向けてAIを活用した業務プロセス変革に取り組んできた。

短期間での実業務適用を実現

本プロジェクトでは、「Fujitsu Data Intelligence PaaS」の活用により、データ活用基盤とAI実行環境を迅速に整備した。

構築にあたっては、富士通のForward Deployed Engineer(FDE)がミスミの業務担当者と密接に連携し、アジャイルな開発手法により現場部門からのフィードバックを取り込みながら継続的に改善を実施した。商品情報管理業務における判断基準や確認方法などの業務知見をAIエージェントに反映するとともに、担当者による確認・承認プロセスを組み込んだ業務フローを構築したことで、プロジェクト開始から約2.5カ月という短期間で実業務への適用を実現した。

9つのAIエージェントによる相互評価と業務シフト

本業務フローでは、シリーズ名称の生成、カテゴリ候補の提示、仕様情報の抽出、禁則文字の確認、候補の妥当性評価など、それぞれ異なる役割を担う9つのAIエージェントが連携する。商品情報の候補提示だけでなく、その妥当性を相互に評価することで処理精度を高める。さらに担当者による確認・承認を組み合わせることで、表記ゆれや分類のばらつきを抑制し、商品情報の品質向上を図る。

また、従来は担当者の手作業に依存していた確認・登録作業をAIエージェントが支援することで、業務負荷を軽減する。これにより、担当者は商品情報に関する判断や業務改善施策の検討など、より付加価値の高い業務に注力できるようになるとしている。

今後の展開

富士通は今後、ミスミとの継続的な協働のもと、構築したデータモデル、AI処理基盤および業務フローの適用範囲を段階的に拡大していく。まずは、サプライヤーから受領する商品データの取り込みから商品マスタ管理までを含む商品情報管理業務への展開を進め、さらに周辺システムとの連携や他業務への適用を推進して業務変革を支援する。

将来的には、担当者による最終確認と承認を含む業務プロセスのさらなる自動化を目指す。富士通は今後も「Uvance」を通じてデータとAIを活用した市場投入の迅速化を実現し、ものづくり産業における競争力強化という社会価値の創出を目指すとしている。

関連概要

  • 株式会社ミスミグループ本社:本社 東京都千代田区、代表取締役社長 清水 新
  • 「Uvance」:AIが世界を再構築する時代に、変革の実現にコミットし、社会価値をも創出する富士通の事業モデル。コンサルティング・Forward Deployed Engineer(FDE)、アプリケーション・AIエージェント、プラットフォームの3層をフルスタックで提供し、固有の知見や経験を活用したAI Transformationを実現する。
  • 「Fujitsu Data Intelligence PaaS」:AIプラットフォーム「Fujitsu Kozuchi」と、ブロックチェーンをはじめとする技術により企業や業種を超えたデータ連携とトレーサビリティを実現する「Fujitsu Track and Trust」、「Palantir Foundry」や「Microsoft Azure」などのデータ基盤の3つで構成されたプラットフォーム。

本記事は富士通株式会社の発表をもとに作成。

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