ispace、JAXAの月面太陽電池タワー概念設計の契約相手方に選定
株式会社ispaceは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施した企画競争「月面太陽電池タワーの実現に向けた概念設計(そのア~イ)」において、契約相手方として選定された。
本企画競争は、持続的な月探査の実現に向け、月南極域において月面活動に必要となる電力を生成する月面太陽電池タワーのシステム要求、仕様およびプロジェクト計画の具体化を目的とした概念設計について提案を求めるものだ。JAXAは本検討を通じて来年度以降の設計方針を具体化し、2030年以降の打ち上げを想定している。
月面活動を支える電力インフラ構想
月面での活動が拡大する中、安定した電力供給は持続的な月面活動を実現するために不可欠な基盤インフラの一つとされている。
JAXA(東京都調布市、理事長:山川 宏)は、2030年代前半には数10kW級の電力供給が求められるとの構想を示している。月南極域など高緯度地域では太陽光の入射高度が低いことから、太陽電池とタワー構造を組み合わせた電力供給システムの検討を進めている。
ispaceによる概念設計の取り組み
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史)は選定を受け、JAXAとの契約締結に向けた調整を進める。
契約締結後は、これまでの月面探査ミッションおよび月着陸船の開発を通じて培った知見を活用し、月面太陽電池タワーおよびユーザー機器への電力供給システムについて、システム要求・仕様、月着陸船とのインタフェースならびに今後の開発計画の具体化に向けた概念設計にパートナー企業と共に取り組む予定だ。
同社の代表取締役CEO & Founder 袴田武史は、これまでのミッションで蓄積した技術と経験を活かし、月面での継続的な活動を可能にするインフラの構築に注力したいとしたうえで、「持続的なシスルナ経済圏の実現を目指してまいります」とコメントしている。
株式会社ispaceについて
株式会社ispace(証券コード9348)は、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業である。
- 設立:2010年
- 拠点:日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点(現在約350名のスタッフが在籍)
- 主な実績・計画:Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営。2023年には民間企業として世界で初めて月面着陸に挑戦するミッション1を実施し、2025年にはミッション2を実施した。最速2027年には新ミッション2.5として月周回衛星1基を月周回軌道へ投入することを予定している。2028年(※1)には経済産業省のSBIR補助金を活用した「ULTRA」によるミッション3、2029年(※2)にはミッション4の打ち上げを予定している。
- 公式サイト:https://ispace-inc.com/jpn/
※1 当該打上げ時期については2026年10月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション3は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2026年10月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。 ※2 2026年10月時点
本記事は株式会社ispaceの発表をもとに作成。
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