ヴァン クリーフ&アーペル初のフレグランス ファーストの歴史と特徴
1906年にパリのヴァンドーム広場で創業したヴァン クリーフ&アーペルは、1976年に発表したメゾン初のフレグランス〈ファースト(First)〉に関する詳細を伝えている。創業者アルフレッド・ヴァン クリーフとエステル・アーペルの甥にあたるピエール・アーペルの指揮のもと、調香師の巨匠ジャン=クロード・エレナによって創作された。ジュエリーメゾンが生み出した最初期の香水のひとつとして、デザインや調香の特徴が受け継がれている。
1906年の創業以来、自然の美からインスピレーションを得てハイジュエリーや時計作品を展開してきたヴァン クリーフ&アーペルは、1976年に自然への賛歌をフレグランスの世界へと広げ、初のフレグランス〈ファースト(First)〉を発表した。
調香師のジャン=クロード・エレナにより、エレガンスと花々へのオマージュとして創作されたこの香りは、素材への深い配慮と女性を彩りたいという想いが反映されている。ジャスミン、ローズ、チュベローズ、カーネーション、アイリスによる豊かな白い花々のブーケを中心に、アルデヒドの輝きや、アンバー、サンダルウッドによるウッディ アコードが深みを与える構成となっている。時を重ねるなかで、卓越したサヴォアフェール(匠の技)を体現するアイコンとなった。
ヴァン クリーフ&アーペルでは、香水ボトルが1920年代にはすでにオブジェとしてデザインされていた。1976年の〈ファースト〉のボトルは、留め具から繊細に吊るされた貴重なペンダントを思わせるフォルムを採用し、ハイジュエリーへのオマージュとなっている。この独創的なデザインは、後に〈ヴァランシエンヌ〉イヤリング、現在の〈スノーフレイク〉コレクションへと受け継がれた。
発表当時、ピエール・アーペルはジュエリーと香水の結びつきについて「ジュエリーと香水の間には、単なる類似性を超えた結びつきがあります。香水こそ、究極の装いではないでしょうか」と述べている。
〈ファースト〉の調香には、2つのバリエーションが存在する。
- First Eau de Parfum: トップノートではベルガモットとマンダリンの爽やかさにブラックカラントがアクセントを添え、続いてジャスミン、ナルシス、ターキッシュローズ、イランイランのミドルノートにアルデヒドとクローブが表情をもたらす。ラストノートはサンダルウッド、バニラ、ムスク、トンカビーン、アンバーによるベースノートが余韻を残す。
- First Eau de Toilette: より軽やかでフレッシュな印象を際立たせたバリエーションとなる。トップノートではヒヤシンス、ピーチ、ラズベリー、アルデヒドが輝きを放ち、ミドルノートではチュベローズがアクセントとなるフローラルブーケが広がる。ラストノートにはオークモス、ハニー、シベットが加わり、深みのある余韻を演出する。
本記事はヴァン クリーフ&アーペルの発表をもとに作成。

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