メルセデス・ベンツのPLM基盤にCONTACT Elementsが採用
ドイツ・ブレーメンに本社を置くCONTACT Software GmbHは、2026年10月16日(金)、Mercedes-Benz Group AG(メルセデス・ベンツ)が進める「PLM.AI」のオープンなPLMの中核レイヤーとして、自社のPLM基盤「CONTACT Elements」が採用されたことを発表しました。メルセデス・ベンツは約 5億ユーロを投じ、AIを活用して製品ライフサイクル全体にわたり開発、生産、調達、販売、アフターセールスをつなぐデジタル基盤の構築を進めています。この取り組みにより、新型車両の開発期間を約 17か月(最大 30%)短縮し、個々のエンジニアリングプロセスで最大 50%の効率向上を見込んでいます。
AIネイティブな基盤で開発期間短縮と効率化を推進
メルセデス・ベンツが導入を進めるPLM.AIは、AIを活用して開発からアフターセールスまでを結び付け、エンドツーエンドのインテリジェントな知識基盤を確立するシステムです。新製品や新技術をより迅速、効率的かつ持続可能な形で量産段階へと移行させることを目指しています。
開発期間の短縮は、人材と情報を適切なタイミングで結び付けて早期の意思決定を可能にすることで実現し、従来の品質や安全性に対する高水準な基準は維持されるとしています。メルセデス・ベンツ・グループAGの取締役/最高技術責任者(CTO)で開発・調達を担当する Jörg Burzer(ヨルグ・ブルツァー)氏は、PLM.AIによって将来の製品開発を支えるデジタル基盤を構築し、新技術を量産段階へ移行するまでの時間を最大 30%短縮すると述べています。

メルセデス・ベンツでは、材料コストの最適化や認証・型式認可プロセス、故障の検出と解決、ソフトウェア開発支援などの業務にAIエージェントが導入されています。PLM.AIではこれを発展させ、標準化されたデータモデルと開発データのエンドツーエンドの統合によって開発プロセス全体のアプリケーションを接続し、途切れのないデジタルスレッドを構築します。
AIを活用したシミュレーションと開発プロセスにより、実機試験をより的確に実施できるようになり、長期的にはその数を半減できる可能性があるとしています。重量の最適化などの場面では、部品変更に伴うコスト、衝突時の挙動、機能、生産プロセスへの影響といった相互依存関係を専門のAIエージェントが同時に分析し、各チームが責任を持って意思決定を行います。また、製品データ、サービスデータ、稼働データを連携させることで、アフターセールス領域での活用も見込まれています。
2社のテクノロジーパートナーとの連携
メルセデス・ベンツは、PLM.AIの実現に向けて2社の戦略的テクノロジーパートナーと協業しています。
CONTACT Softwareは、CONTACT Elementsを通じてオープンなPLMの中核レイヤーを提供し、製品データ、プロセス、アプリケーションを統合するとともに、将来のAI技術を取り込むための拡張性の高い基盤を担います。
もう1社のパートナーであるSiemensは、AIを活用した自動車設計、シミュレーション、デジタルツインのためのデジタル検証分野においてソリューションとノウハウを提供し、エンジニアリング領域の接続と高速化を支援します。
メルセデス・ベンツは目標アーキテクチャやデータモデル、ガバナンスの定義を自ら主導し、グローバル展開を管理します。自社のデータおよびそれを基に開発・利用されるAIモデルについては、同社が完全な所有権と管理権を保持します。
CONTACT Softwareの概要
- 本社所在地:ドイツ・ブレーメン
- 提供ソリューション:オープン標準ソフトウェア「CONTACT Elements」、AIレイヤー「Fourier AI」
- 日本における販売サポートパートナー:株式会社グローバルブレインスクエア、富士通株式会社、ボッシュグローバルソフトウェアテクノロジーズ株式会社
- 公式ウェブサイト:https://www.contact-software.com/jp
本記事はCONTACT Software GmbHの発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



