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AI Librarium、会員情報に接続するAIエージェントの脆弱性を検証・改善する「AIL Red Team X」を2026年11月に提供開始

AI Librarium、AI検証サービスAIL Red Team Xを提供へ

CATEGORY: テクノロジー

AIリスクマネジメントなどを手がけるAI Librarium株式会社は、生成AIやAIエージェントが会員情報データベースや業務システムに接続する際のリスクを攻撃者視点で検証する「AIL Red Team X」を発表しました。同社の統合オファリング「AIL Governance X」の新サービスとして位置づけられています。提供開始は2026年11月を予定しています。

会員基盤やCRM、予約・購入履歴といった大量の個人情報を扱うシステムにAIエージェントを接続する際、プロンプトインジェクションや権限の過剰付与、RAGによる権限外文書の参照、MCP・APIツールの不適切な実行などのリスクが生じます。AIが適切な回答を返しているように見えても、内部で許可されていないAPIの呼び出しやデータ参照が発生している可能性があります。

個人情報保護委員会の「令和7年度年次報告」によると、2025年度の個人データ漏えい等に関する法定報告の処理件数は17,139件で、そのうち「不正の目的をもって行われたおそれのある」類型は3,822件(22.3%)でした(※生成AIに起因する件数を示すものではありません)。業務データに接続するAIエージェントが新たなアクセス経路となり得るなか、OWASPも「Top 10 for Agentic Applications 2026」で体系的な対策の必要性を示しています。

AIL Red Team Xの提供内容

AIL Red Team Xは、顧客が許可した範囲・環境でAIエージェントの攻撃経路を検証し、統制の改善から修正後の再検証までを一貫して提供するサービスです。

  • 攻撃者視点のAIレッドチーム検証:会員本人確認や顧客照会などの業務シナリオを起点に、プロンプトインジェクションやMCP・APIの過剰権限などを検証します。原則として合成データと隔離された検証環境を用い、対象や許容手法、停止条件を顧客と合意した上で実施します。
  • リスクから統制改善への接続:検証結果を業務リスクや技術的な根本原因、必要な統制に結びつけて報告します。必要に応じてAIL Governance Xのガバナンス支援や、AIエージェントとLLMの間で入出力を統制するガードレールであるDependable AIの機能、外部セキュリティ製品と連携します。
  • 修正後の再検証と監査証跡:発見事項に対応するテストケースを修正後に再実行し、統制が意図どおりに機能したかを確認します。攻撃シナリオから再検証結果までを対応付け、経営層やCISO、内部監査部門への説明を支援します(継続的な再検証は個別契約に応じて提供)。

本サービスは、汎用的なネットワーク侵入テストやWeb脆弱性診断とは異なり、AIエージェントの「権限」と「データアクセス」に焦点を当てています。生成AIを用いて多様な攻撃シナリオを作成しつつ、判定はAIだけに依存せず専門家が証拠と業務影響を確認します。

評価にあたっては、独自メソドロジー「AIL ARCA(Agent Risk & Control Assurance)Methodology」を採用しています。業務被害の定義から攻撃対象・権限の可視化、攻撃シナリオの設計、検証、根本原因と統制の対応付け、再検証・継続評価までの6工程で進められます。なお、本サービスは既存のネットワーク侵入テストやWeb脆弱性診断を置き換えるものではなく、セキュリティ上の完全な安全性やすべての攻撃の阻止を保証するものではないとしています。

対象企業と提供概要

主な対象は、数百万件規模の会員・顧客情報を保有し、生成AIをカスタマーサポートや会員照会などに利用するBtoCサービス事業者です。CISOや情報セキュリティ統括部門、AI推進・開発部門を主な窓口として提供されます。

  • サービス名:AIL Red Team X(AIL Governance X内のサービス)
  • 提供開始:2026年11月予定
  • 対象:数百万件規模の会員・顧客情報を扱うBtoCサービス事業者
  • 提供形態:初回診断、統制改善支援、再検証・継続評価を組み合わせて提供(継続的な再検証は個別契約)
  • 価格:個別見積もり(対象業務・AIエージェント・接続システム・テスト範囲に応じて算定)
  • 公式サイト:https://ailibrarium.com/

今後は初期フェーズとして会員情報照会AIを中心に検証環境を整備する計画で、先行検証に協力する企業の募集も行われています。

AI Librarium株式会社について

東京都千代田区に本社を置くAI Librarium株式会社は、2025年9月に設立されたAIコンサルティング企業です。代表取締役CEOは西川智章氏が務めています。AI戦略の策定やAIエージェント開発、AIリスクマネジメント・ガバナンス・監査の支援などを手がけています。

本記事はAI Librarium株式会社の発表をもとに作成されています。

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