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安藤ハザマなど、山岳トンネルでIOWN技術を活用した大容量通信の実証実験を実施

株式会社安藤・間、NTT株式会社、1FINITY株式会社の3社は、安藤ハザマが施工中の山岳トンネルの建設現場において、IOWN(R)技術を活用した大容量高速データ通信の実証実験を実施しました。過酷なトンネル坑内環境に合わせた光通信ネットワークを構築し、1,000kmの長距離通信環境を模擬して遠隔施工管理の実現性や技術的な有効性を確認しました。2027年度以降の段階的な実運用に向け、今後は複数の現場などを接続した運用トライアルを展開する予定です。

実証実験の背景と目的

人手不足や熟練者の高齢化、災害リスクが高い切羽近傍での作業の存在を背景に、山岳トンネル施工の遠隔管理が求められています。一方、従来の現場ネットワークでは、施工判断に必要な高精細映像やレーザースキャナ等による大量の3次元計測データをリアルタイムかつ安定的に伝送することが課題となっていました。

今回の実証実験は、トンネル坑内から遠隔拠点までのAPN構築による大容量ネットワーク化を目的としています。IOWN Global Forumにおける「トンネル工事現場の革新に向けたユースケース」である遠隔監視、遠隔検査、遠隔解析、リモートモニタリングなどを実現するための技術基盤構築をめざしています。

椿原トンネル工事現場での検証内容

実証実験は東海北陸自動車道(4車線化)椿原トンネル工事で2026年3月に行われました。トンネル坑内に光ファイバケーブルを1,100m敷設し、切羽から100m間隔で6台の光伝送装置を設置しました。

山岳トンネルでは発破作業に伴う振動や粉塵、湧水など一般的なオフィスや局舎とは大きく異なる環境条件となります。そのため、通信機器はIP65規格の収容箱へ保管して壁面のワイヤに吊架する設置としました。さらに、1Finity Ultra Optical Systemを組み合わせ、1,000kmの長距離通信を模擬した大容量かつ高速なIOWN(R) APN環境を構築しました。

4K映像によるひび割れ確認など主な成果

実証実験で確認された主な成果は以下の通りです。

  • 光通信ネットワーク区間におけるパケットロスなし、ジッタ(通信遅延のばらつき)は100ナノ秒以下を維持し、24時間以上の連続稼働
  • 粉塵、振動、湧水等があるトンネル坑内環境における、IP65規格の収容箱内に設置した通信機器の安定動作
  • WiGigを用いて、通信機器の設置間隔である100mかつ遮蔽物がある場合でも、1m離れた距離から0.2mmのひび割れ目視確認に必要な通信帯域の確保
  • 15台のカメラに相当する映像監視データの通信を継続しながら、約20GBの3次元計測データを坑内から現場事務所まで約1分間での伝送
  • 1,000km離れた拠点を想定した遠隔検査における4K映像と音声の伝送およびトンネル坑内の幅0.2mmのひび割れの目視確認。また、AI画像解析によるひび割れ検出にも成功

各社の役割と今後の展望

実証実験において、東京都港区に本社を置く株式会社安藤・間(代表取締役社長:国谷 一彦)は実証実験環境準備と実証実験の推進を担当しました。東京都千代田区に本社を置くNTT株式会社(代表取締役社長:島田 明)はユースケース検証のための無線・システム構築(遠隔検査・AI活用のひび割れ検知)を担い、神奈川県川崎市に本社を置く1FINITY株式会社(代表取締役社長:森林 正彰)はIOWN(R) APNを模擬した環境構築や関連する技術的知見・機器の提供を行いました。

今後は複数のトンネル現場、遠隔オフィス、データセンタをIOWN(R) APNで接続した運用トライアルを実施し、2027年度以降の段階的な実運用に向けて検証を進める計画です。運用トライアルで得られた知見をもとに実環境での有効性を検証し、次世代通信インフラの標準化への貢献をめざすとしています。

本記事は株式会社安藤・間、NTT株式会社、1FINITY株式会社の発表をもとに作成。

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