サカタインクスと米Sofab、ペロブスカイト太陽電池向けETLインキを共同開発
サカタインクス株式会社は、アメリカ・ケンタッキー州を拠点とするペロブスカイト太陽電池向け材料の開発企業であるSofab Inks, Inc.と共同で、ペロブスカイト太陽電池用の電子輸送層(Electron Transport Layer:ETL)をインクジェット方式で形成するためのインキ開発を進めている。両社がそれぞれ有する材料技術とインクジェット技術を融合し、次世代太陽電池の製造における高精度かつ効率的なプロセスの実現を目指す。ペロブスカイト太陽電池は軽量・薄膜化やフレキシブル基板への適用が可能であり、建材や窓、自動車など多様な用途への展開が期待される次世代太陽電池として世界的に注目を集めている。
両社の技術融合による精密な塗布プロセスの実現
本開発では、Sofab Inks, Inc.が開発した高機能な酸化スズ(SnO₂)系ETL材料と、サカタインクス株式会社が産業用インクジェットインキ事業で培ってきたナノ分散技術、インキ設計技術および薄膜形成技術を組み合わせて進められている。インクジェット方式による電子材料の塗布には、高い材料性能とともに安定した吐出性能や均一な超薄膜形成性能が求められる。両社はそれぞれの強みを融合させることで、インクジェットによる精密かつ効率的な塗布プロセスの実現を図る。
開発中インキの特長とグローバル展開の視野
開発中のETLインクジェットインクは、ペロブスカイト層へのダメージ低減に配慮し、材料ロスの削減、耐久性および量産適性の向上に寄与する設計となっている。また、本技術は単接合型だけでなく、タンデム型ペロブスカイト太陽電池への適用も可能であることから、日本国内にとどまらずグローバルでの展開が視野に入れられている。
両社は、2026年10月21日・22日にドイツ・ベルリンで開催される「Perovskite Connect Conference」のSofabブースにおいて、本開発品に関する情報を紹介する予定としている。インクジェット方式によるETLインキはより精密な材料塗布を可能にし、材料ロスの削減や製造効率の向上に寄与する可能性があるとされており、技術開発の進展に伴い、ペロブスカイト太陽電池のより持続可能かつ量産性の高い製造プロセスへの貢献可能性について両社で検証が進められる。
両社の概要
- サカタインクス株式会社
本社は大阪市中央区、代表取締役 社長執行役員は上野 吉昭、証券コードは4633。1896年に創業し、アジア、米州、欧州など世界の20を超える国と地域に展開する印刷インキ販売で世界第2位の化学メーカー。各種パッケージや飲料缶、情報メディア媒体などに使用される印刷インキ、デジタルプリンティング向けの産業用インクジェットインキやディスプレイ機能性材料などの製造・販売を行う。(https://www.inx.co.jp/)
- Sofab Inks, Inc.
アメリカ・ケンタッキー州を拠点とするペロブスカイト太陽電池向け材料の開発企業。酸化スズ(SnO₂)系電子輸送層(ETL)材料をはじめとする機能性材料の開発を行っている。
本記事はサカタインクス株式会社の発表をもとに作成。
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