議論や交渉の英語はAI代替不可と企業の9割超が回答 レアジョブ調査
株式会社レアジョブは、英語学習をしているビジネスパーソン724名と企業のグローバル人材育成担当者117名(109社)を対象に実施した「AI時代の英語力と対人学習に関する実態調査」の結果を発表しました。調査によると、定型的な連絡業務でAI代替が可能とされる一方、議論や交渉などの高度な対話業務では企業担当者の9割超がAIによる代替は不可能と回答しています。また、英語業務で日常的にAIを利用する個人の96.3%が人から学ぶ必要性を感じている実態なども明らかになりました。
業務の難易度で分かれるAI代替の可否と求められる技能
従業員や自身に求められる英語の実務内容に対するAI代替可否について尋ねたところ、「ルーティンワークや単純作業での定型的な連絡」では、「AIで対応可能、英語力を身につける必要はない」との回答が企業担当者で87.2%、個人調査で79.7%に達しました。一方、「業務の進捗確認、準備した上での意見表明(CEFR B1相当)」では企業担当者の51.3%、個人の43.8%が「AIで代替は不可能、英語力を身につける必要がある」と回答しています。
さらに難易度の高い「利害対立における反論や議論のリード(CEFR B2相当)」では企業担当者の90.6%・個人の69.9%、「シビアな条件交渉や多様で複雑な議論のまとめ(CEFR B2 high以上相当)」では企業担当者の93.2%・個人の72.2%が「AI代替不可(英語力を身につける必要がある)」と回答しました。
メール作成や資料読解などの英語の読み書き業務については、「大幅に効率化した(57.3%)」「多少効率化した(34.2%)」を合わせ、91.5%の企業が効率化を実感しています。企業が現在最も重要視している英語力の技能は「話す(44.7%)」が最多で、「読む(3.9%)」「書く(3.9%)」は各4%未満にとどまりました。なお、AI普及後も「従業員自身の英語力が必要である」と回答した企業担当者は94.9%に達しています。

AI日常利用者ほど求める雑談対応力とリアルな空気感

英語を使用する業務でAIを「ほぼ毎日使っている」層に対し、人間の先生と学ぶ機会の必要性を尋ねたところ、96.3%が「必要」「ある程度必要」と回答しました。対人学習を必要と回答した層において、人間の先生から学ぶ具体的な価値として最も多く挙げられたのは「突発的な雑談や脱線から得られるリアルな対応力(75.0%)」で、「表情や相槌など、非言語コミュニケーションを含むリアルな空気感(57.6%)」が続いています。
また、英語業務でのAI活用の不安要素としては、「誤訳に気づけない(49.7%)」や「相手に合わせた言い回しが難しい(44.0%)」が上位となったほか、「文化や習慣に配慮した表現ができない(24.6%)」といった回答もみられました。


役職に応じた要求水準と企業の投資動向

企業が従業員に求める英語スピーキング力の到達基準では、一般社員・若手層に対して「挨拶や簡単な意思表明ができるレベル(CEFR A1〜A2相当)」を求める企業担当者が49.6%でした。次世代リーダー層では「担当業務に関する打ち合わせへの参加や情報交換ができるレベル(CEFR B1・27.4%)」や「評価のフィードバックや1on1ができるレベル(CEFR B2・47.0%)」と、中級以上のレベル(CEFR B1以上)が約9割を占めています。役員・エグゼクティブ層においては、「TPOに沿った説得と巻き込み、ゴール達成へのリードができるレベル(CEFR B2 High以上)」を求める割合が62.4%となりました。
グローバル人材育成への投資については、93.1%の企業担当者が「拡大(39.3%)」または「現状維持(53.8%)」と回答し、「縮小」は6.8%にとどまりました。「生成AIやAI英会話アプリ」を導入している企業担当者のうち92%が「オンライン英会話」や「講師対面研修」といった対人学習を併用しています。また、AIによって読み書き業務が「大幅に効率化した」企業では47.8%が語学教育への投資を「拡大している」と回答し、最も注力する対象層は「次世代リーダー層・管理職(39.3%)」や「海外赴任・出張予定者(28.2%)」の計67.5%となりました。

日本人ビジネスパーソンの現在地と実務レベルの乖離

同社が提供するAIビジネス英語スピーキングテスト「PROGOS®」の受験データ(2024年6月時点・のべ受験者数66万人、うち日本人ビジネスパーソン42万人)の分析によると、日本のビジネスパーソンは初中級レベルの「CEFR A2 High」が全体の30.3%(約30%)を占め、最大のボリュームゾーンとなっています。
一方、「CEFR B2以上」に到達している層は日本企業では6.7%(約7%)にとどまりました。海外受験者では最多レベルが「CEFR B1High(31.1%)」で、「B2以上」も26.9%に達しており、国内外で差がみられる実態が示されています。
株式会社レアジョブは、代表取締役社長を杉原 聡氏が務め、東京都渋谷区神宮前6-27-8 京セラ原宿ビル2Fに拠点を置いて英語関連事業などを展開しています。同社は初中級層を対象に、実践レベル(CEFR B1)への到達を4カ月間で目指す法人向け短期集中型プログラム「レアジョブ英会話ビジネスインテンシブ」を11月1日より提供開始するとしています。
調査概要
- 調査テーマ:AI時代の英語力と対人学習に関する調査
- 調査期間:2026年8月18日~9月15日
- 調査対象:【法人】企業のグローバル人材育成担当者117名(109社)、【個人】英語学習をしているビジネスパーソン(724名)
- 調査方法:インターネット調査
※本調査結果の構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

本記事は株式会社レアジョブの発表をもとに作成されています。
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