MYUUUがセキュリティ特化のAIエージェントKUNADOを提供開始
株式会社MYUUUは、サイバーセキュリティに特化した独自AIモデルと、それを中核とするAIエージェント「KUNADO」の提供を開始した。ハッカーと同じ視点からWebアプリケーションやAPI、クラウド設定、基幹システムを自律的に調べ、実際に悪用できる脆弱性を優先度とともに洗い出す仕組みを持つ。
AIを活用した攻撃の増加と従来の診断ツールの課題
サイバー攻撃を取り巻く環境は近年大きく変化しており、AIを用いた攻撃の低コスト化が進んでいる。IBMの調査(2026年)によると、悪意あるデータ侵害に占めるAIを活用した攻撃の割合は前年比56%増加しており、中小企業や社内システムも標的となっている。また、海外の分析では情報漏えいを開示した企業の株価が平均で約7%下落し、株主による証券集団訴訟も増加傾向にあるなど、情報漏えいは経営リスクに直結している。
一方で、一般的なセキュリティツールの多くは既知のチェックリストに照合する方式を採用しているため、仕様や業務ロジック、設定の組み合わせに潜む危険な穴を見逃しやすい課題が生じている。
KUNADOの機能と運用体制
KUNADOは、画面やAPIの挙動を観察しながら仮説の構築、実行、検証、修正を自ら繰り返すことで、悪用可能なセキュリティホールを発見するAIエージェントである。同サービスには主に以下の4つの特徴がある。
- ハッカー視点での自律探索:定型をなぞるのではなく、挙動を観察しながら攻撃の文脈に沿って実際に悪用できる脆弱性を探索する。
- 国内環境での推論:独自AIモデルを国内に配置した推論環境で実行するため、ソースコードや診断データを海外のAIサービスへ送信せずに検証できる。
- 影響を抑える運用設計:対象や権限、操作範囲を事前に合意した上で読み取りを優先し、停止条件を設けて本番環境への影響を抑えながら検証する(無影響や完全な非破壊を保証するものではない)。
- 修正につながる月次レポート:問題の根拠や悪用時の影響、修正の優先順位、具体的な対応策を月次レポートにまとめて提示する。
想定されるリスク例と活用場面
診断支援やKUNADOの運用においては、サポートの切れた古い基幹システムで顧客情報が暗号化されない経路(HTTP)でやり取りされていた事例や、生成AIで開発された予約アプリでアクセス制御の設定漏れにより他店舗の顧客情報がAPI経由で参照可能だった事例、問い合わせフォームプラグインの脆弱性により送信内容が外部閲覧可能だった事例などが確認されている。
活用シーンとしては、新規プロダクトの公開前検証や、運用期間の長い基幹システム・CRMの点検、生成AIなどで内製されたツールの検証などが想定されている。株式会社MYUUUの代表取締役である室谷 東吾は、攻撃側がAIで弱点を探す状況において、守る側も同様の視点で影響を抑えつつ先回りして確認する必要があるとしている。
今後の展望と会社概要
同社は今後、対応するシステムや連携方法を順次拡大し、公開前の確認から運用中の定期点検まで継続して活用できる体制を整えていくとしている。
株式会社MYUUUの概要は以下の通り。
- 会社名:株式会社MYUUU
- 所在地:東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル2F-C
- 代表者:代表取締役 室谷 東吾
- 設立:2025年2月
- 事業内容:生成AIおよびWeb事業(AIの研究開発、セキュリティ診断サービスの提供)
- コーポレートサイト:https://myuuu.co.jp
- サービスサイト:https://kunado.ai
本記事は株式会社MYUUUの発表をもとに作成。
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