コンクリート製造の廃棄物に新たな価値を。内装材「COKYUボード」が2026年度グッドデザイン賞を受賞!
伊藤商店とエスウッドの内装材COKYUボードが2026年度グッドデザイン賞を受賞
CATEGORY: ビジネス


生コンクリートの製造・販売を手がける株式会社伊藤商店と、建材製作・販売を手掛ける株式会社エスウッドが共同開発した内装材「COKYU(コキュウ)ボード」が、2026年度グッドデザイン賞を受賞しました。
同製品は、生コンクリートの残コン処理で生じる「スラッジケーキ」と森林整備に伴う「間伐材」を主原料としています。未利用資源を組み合わせることで資源循環を図り、機能性とデザイン性を両立させた点が評価されました。

異なる業界の課題解決から生まれた内装材

生コンクリート業界では、建設現場で余った生コンクリート(残コン)の処理や、その過程で発生するスラッジケーキの処分費用が事業者の負担となっています。一方で木材業界においても、採算性などの問題から十分に活用されない間伐材の有効利用が森林整備を進めるうえでの課題となっていました。

こうした背景から、愛知県東海市に本社を置く伊藤商店と、岐阜県各務原市のエスウッドが連携しました。サーキュラーエコノミーの推進やカーボンニュートラルへの貢献を目指し、それぞれの資源の特性を生かして開発されたのが「COKYUボード」です。

CO₂固定化と高い消臭・調湿機能を両立
COKYUボードは、スラッジにCO₂を固定化することで多孔質構造を形成しています。これにより、湿気を吸収・放出する調湿機能や、臭いの原因成分を吸着する消臭機能を備えています。

消臭性能試験では、アンモニアに対して2時間で99%以上、トリメチルアミンに対して1時間で最大97%、イソ吉草酸に対しても1時間で約88%、5時間で99%以上の減衰が確認されています。また、吸放湿性能試験においては、スラッジ70%・木チップ30%の試験体が、木チップ100%の試験体と比べて24時間後に約2倍の吸湿量を示しました。
デザイン面では、無機質なスラッジと有機的な木質チップを組み合わせることで独特の模様と質感を創出しており、住宅や公共施設などの内装材や建具の仕上げ材としての活用が見込まれています。
審査委員の評価と展示会での出展予定
グッドデザイン賞の審査委員からは、2種類の廃材を組み合わせた新規性や、廃棄物削減とCO2固定化を前提としつつ調湿性や消臭性といった機能を備えている点が評価されました。また、異なる業界の連携や、適度な素材の比率による風合いの良さも評価の対象となりました。
受賞に伴い、東京ミッドタウン[六本木]で開催される2026年度グッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2026」にて、同製品が展示されます。会期は10月31日(土)から11月4日(水)までです。
製品仕様と開発元の概要
製品の主な仕様は以下の通りです。
- 製品名:COKYU(コキュウ)ボード
- サイズ:幅900mm × 長さ1,800mm
- 厚さ:6mm
- 重量:7.3kg/枚
- 主原料:コンクリート残渣・木質材料(木質材料は地域材指定にも相談可)
- 用途:内装材(壁面、天井)、家具・什器・建具等の仕上げ材
開発を手がけた株式会社伊藤商店は、代表取締役を伊藤 大司氏が務め、愛知県東海市加木屋町白拍子90-2に所在しています。生コンクリート製造販売や産業廃棄物処分業などを展開しています。
本記事は株式会社伊藤商店の発表をもとに作成しました。

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