株式会社大林組と社会医療法人大阪国際メディカル＆サイエンスセンターは、2025年1月に開院予定の大阪けいさつ病院に、無影灯を必要としない天井照明型手術室「オペルミ」を設置する。オペルミは、大林組が国立大学法人大阪大学大学院医学系研究科と共同で開発した手術室で、術野を照らす可動式の高輝度、高演色の50基の自動シューティングライトと、手術室全体を均等に照らすフルカラーLEDの68基の導光板パネル照明を組み合わせることで、無影環境を実現している。

今回、大阪けいさつ病院への設置にあたり、導光板パネル照明にシューティングライトを取り付けることで、照明角度の調整範囲が広がり、手術中の視野をより柔軟に照らすことができるようになった。また、専用のタブレット端末で一元管理、操作することで、照射したい部位をタップするだけで瞬時にシューティングライトを照射でき、手術内容や状況に応じた照明色への調整も可能だ。

オペルミは無影灯を必要としないことから、手術室設置上の天井高の制約を受けず、病棟の各フロアへの配置や既存の病棟内への増設などフレキシブルに設置できる。また、病院新築時は手術エリアの階高を低く設計できることから、建設費のコストダウンが図れるという。

大林組は今後、アンギオ装置やロボット手術装置との機器同士の接触、干渉が少ない特長を生かし、ハイブリッド手術室やハイブリッド救急処置室への適用拡大に向けて検証を進めていく方針だ。