クリエイターエコノミー協会が誹謗中傷対策で分科会を設置
クリエイターエコノミー協会は、所属クリエイターの誹謗中傷対策に取り組むUUUM、ANYCOLOR、カバーの3社で構成される「誹謗中傷対策検討分科会」を5月22日に設置したと発表した。分科会の設置発表に加え、賛同企業12社と総務省、警視庁刑事部、セーファーインターネット協会(SIA)、ソーシャルメディア利用環境整備機構(SMAJ)、弁護士法人2社の後援を受け、損害賠償請求や警察との連携など、3社が取り組む具体的な誹謗中傷への対策についても発表された。
分科会設置の背景には、啓発活動やパネルディスカッションだけでは、明確な悪意がある加害者への対策としては不十分という課題があった。
賛同企業からは、クリエイターが安全に創作活動に専念できる環境の重要性や、誹謗中傷がクリエイターの尊厳を踏みにじる行為であることへの認識が示された。また、クリエイターの精神的負担の軽減や、より安全でポジティブなコミュニティの構築に向けた取り組みへの決意も表明されている。
クリエイターエコノミー協会は2020年8月の発足以来、クリエイターが活動しやすい社会環境の整備に尽力してきた。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査では、クリエイターの4人に1人が誹謗中傷を受けた経験があるものの、約7割は何も対処していないことが明らかになっている。また、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの調査では、SNSなどよりもネット以外での誹謗中傷経験率の方が高いことが判明しており、現実社会での誹謗中傷対策の必要性も浮き彫りになった。