堤幸彦最新作『SINGULA』、初音ミクが主題歌を担当
クリプトン・フューチャー・メディアは、同社が展開する歌声合成ソフトウェア『初音ミク』が、堤幸彦監督の最新映画『SINGULA』の主題歌に起用されたことを発表した。初音ミクが歌う主題歌『イフ』は、音楽クリエイターのr-906が映画のために書き下ろした楽曲だ。
映画『SINGULA』は、AIを題材とした作品で、出演者1人がAI15体15役を演じ分け、全編英語でAI同士のディベートを繰り広げる。キャストには俳優のspiが抜擢された。この作品は、2023年9月のマドリード国際映画祭で外国語映画として4部門にノミネートされ、「外国語映画最優秀主演男優賞」を受賞するなど、海外でも高い評価を得ている。
劇場公開は2024年5月10日で、新宿バルト9、横浜ブルク13、T・ジョイ梅田、T・ジョイ博多、ミッドランドスクエアシネマの5館で期間限定上映される。5月24日からはニコニコ動画でもオンライン上映が行われる予定だ。
『初音ミク』は、2007年にクリプトン・フューチャー・メディアが開発した歌声合成ソフトウェアで、歌詞とメロディーを入力すると歌わせることができる。インターネット上で多くのクリエイターが『初音ミク』で作った音楽を投稿したことで一躍ムーブメントとなり、今では「バーチャルシンガー」としても多方面で活躍している。
2014年から展開している世界ツアーシリーズ「MIKU EXPO」は、世界30都市で計68公演を実施。3DCGライブと創作の楽しさを体験できる企画展を併催した国内最大規模のイベント『初音ミク「マジカルミライ」』は、2013年からの11年間で累計42万人を動員している。2024年は米国最大級の音楽フェス「コーチェラ」にも出演予定だ。
今回の映画主題歌起用により、初音ミクの活躍の場がさらに広がることが期待される。奇才・堤幸彦監督が生み出す衝撃の異色作と、r-906が手掛けた初音ミクの歌声が織りなす主題歌にも注目だ。