グンゼ イオン導電ポリマーを用いた次世代制電糸を開発 白や多色展開が可能に
グンゼ株式会社は、プラスチックフィルム開発で培った樹脂成型加工技術を応用し、カーボンや金属を使用しない次世代制電糸を開発した。導電性物質にイオン導電ポリマーを採用することで従来の課題であった色制約を克服し、ピュアホワイトから鮮やかな多色展開を可能にしている。従来品と比較して高い制電性能と制電効果の持続性を実現した。
従来の制電糸はカーボンを練り込む手法が主流であり、静電気を素早く逃がせる一方で糸自体が黒やグレーに変色するため、白や淡色、鮮やかなカラーリングの衣服や資材への使用は極めて困難だった。
グンゼは、高機能プラスチックフィルム部門が保有するコア技術の樹脂成型加工技術に着目した。異なる性質を持つ素材を積層するフィルムの知見を繊維開発に融合させることで、イオン導電ポリマーの性能を引き出すことに成功した。
白や多色展開と高い制電性能を両立
本製品は導電性物質としてイオン導電ポリマーを採用したことで糸自体の白色度を担保でき、完全な白の展開や多色への染め分けが可能となった。デザイン性を重視するアパレル分野から、クリーンな視認性が求められる産業用資材までへの進出を図る。
また、長年培った樹脂成型加工技術によってイオン導電ポリマーを繊維内に最適に配置し、従来の制電糸と比べて静電気を素早く効率的に逃がす性能を備える。さらに発生した静電気を持続的に逃がす効果があり、衣服などへの静電気の蓄積を抑えて不快な静電気の発生を軽減する。
幅広いアパレルや産業用途を想定
想定される主な用途は以下の通りとなる。
- 高機能・ファッションアパレル:白物カットソー、スポーツウェア、アウトドアギア、冬用ニット
- ユニフォーム・作業着:精密機械工場、医療・製薬現場、クリーンルーム用ウェア
- インテリア・資材:カーペット、カーテン、車載シート、フィルター類
今後の展開とグンゼ繊維資材事業について
グンゼは、本技術をベースとした製品ラインアップを拡充し、国内外のBtoB市場へ向けて展開を進めていく方針だ。
1896年に京都で創業した同社は、アパレル、プラスチックフィルム、エンジニアリングプラスチック、医療機器などの事業を展開している。繊維資材事業では、工業用ミシン糸や自動車用エアバッグ向けの高性能糸を手がけており、2030年までにミシン糸を天然繊維やリサイクル原料100%へ転換することを目指してサステナブルな製品開発や環境負荷低減に注力している。
- ウェブサイト:https://www.gunze.co.jp/english/products/thread/
本記事はグンゼ株式会社の発表をもとに作成されています。
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